にしのほう伊藤内科クリニック

愛知県北名古屋市西之保中社にある「にしのほう伊藤内科クリニック」です。

 

2023年12月

 慌ただしく月日が経ち今年も残りわずか、暑く暖かい1年でしたが、ようやく冬の寒さを感じるようになり12月を迎えました。  

 師走のクリニックの庭からは、写真左にこの時期の定番、玄関横に咲く黄色い石蕗(ツワブキ)です。つやのある葉の形が蕗(フキ)に似ているから蕗の名があり、品のある菊に似た花からもなるほどですがキク科の植物です。

 写真右、クリニック北側に冬の日差しを浴びてとてもきれいな黄色い花はビデンスです。寒さに強く、コスモスを小さくしたような花なので、ウインターコスモスとも呼ばれますが、こちらもキク科の植物です。

 今年最後のクリニック便りでは、キク科の黄色い花をご紹介しました。当欄の1年を振り返るとスポーツの話題が多く、弱かったドラゴンズ、強かった藤井八冠に一喜一憂していました。来春で当院も開設10周年の節目を迎えます。八冠の努力に負けぬよう、職員一同、気持ちを新たに一層の精進を心がけたいと思っています。


2023年11月

 この時期としては昼間の気温は高めですが、朝の空気と日の出時刻に違いを感じるようになって11月を迎えました。クリニックの庭も冬支度が始まり、花もまばらになっています。

 写真左は、クリニック北側に咲くタデ科の水引(ミズヒキ)です。米粒大の小さな花ですが、よく見ると上側が赤、下側が白で、祝儀に使われる水引に似ているのでその名があります。実際には花びらではなく、色づいた萼(ガク)で、うちには全体が白の水引もあるためより紅白に見えます。

 写真右は、同じく北側に咲くキンポウゲ科の秋明菊(シュウメイギク)です。秋に咲く菊に似た花からの名前ですが、菊ではなくアネモネの仲間で、こちらも一見ピンクの花びらは色づいた萼なのです。一面に咲いていた開院当初とは趣が異なりますが、単体でもピンクの内側に黄色い雄しべ、中心に緑の雌しべの美しいコントラストを楽しめます。

 今月のクリニックからは萼の美しい秋の花をご紹介しました。数か月来変わらぬ感想ですが、番狂わせのない藤井八冠の邁進はさすがの一言です。その姿勢には、才能だけでない努力の積み重ねを感じます。慌ただしい時期になりますが、雑にならぬよう、常に謙虚に医療と向き合っていきたいと思います。


2023年10月

 誰もが経験のない暑い9月が終わり、昼間は夏のまま10月を迎えましたが、クリニックの庭は例年どおりの変化が見られます。

 クリニック南側には、今年も小紫式部(コムラサキシキブ)が艶やかな紫色の実をつけました(写真左)。真夏に薄いピンクの小さな花が咲いた後、緑色の実になり、1カ月前にはまだ色づき初めでしたが、今は熟して最も美しい時期です。

 写真右はクリニック北側の木槿(ムクゲ)です。2カ月前の8月当欄の写真とほとんど同じで、その後も次々と咲き続けています。夏の強い日差しを浴びるとピンクでしたが、今は紫色に感じます。同じものでも、環境が変わると違って見えることありますね。何よりこの暑くて長い長い夏をまたいで咲き続けていることに驚きです。

 今月はクリニックの庭から紫色の秋をお届けいたしました。ドラゴンズは残り2試合で最下位脱出、黒星スタートの藤井七冠も白星重ねて八冠に王手、ラグビーW杯、バレーボールW杯と目が離せませんね。


2023年9月

 厳しい残暑が続く中、9月を迎えました。まだまだ日中の気温は油断ならないほど高くて過ごしづらいですが、それでも朝晩は虫の音色とともに秋の気配を感じます。

 クリニックの庭にも変化がみられます。西側には鮮やかな紅色の彼岸花(ヒガンバナ)が咲き始めました(写真左)。花の姿を表して、学名のラディアータはラテン語で放射線状を意味します。今年は久しぶりに各地で花火大会が開催されましたが、私には放射線状の花が打ち上げ花火のようにも見えます。

 クリニック東側、道路沿いには純白の美しい花、玉簾(タマスダレ)が咲き始めました(写真右)。こちらもヒガンバナ科の仲間で、真っ直ぐの茎の頂部に1つだけ花がつきます。この後の一列に群がって咲く、まさに玉簾なる容姿を是非ご覧いただければと思います。

 こんなに暑い夏が続いていても、いつもどおり秋を告げる花が咲くという自然の未知なる力を感じつつ今月の花をご紹介しました。地元期待の藤井七冠の八冠挑戦は黒星スタートとなりましたが、また次局から未知なる力の発動に期待ですね。


2023年8月

 今年も息苦しいような猛暑の中、8月を迎えました。クリニックの植物たちも夏バテぎみで、もはや人も植物も無事に過ごすのがやっとの状況です。

 そんな折、クリニック北側にジャスミンのような芳香を放つ純白の花が咲いています(写真左)。沈丁花、金木犀と並んで三大香木に数えられる梔子(クチナシ)です。花言葉が「とても幸せ」「喜びを運ぶ」と素敵な意味持つことから贈り物によく使われます。

 同じく北側には、強い日差しに負けじと、ピンクの木槿(ムクゲ)が咲いています(写真右)。ひとつひとつの花の開花期は短いものの、次から次へと新しい花が咲くので花言葉は「新しい美」、夏を代表する茶花です。

 今月のクリニックの庭からは、漢字がやや難しく、花言葉がポジティブという共通点をもつ2種の花をご紹介しました。臨床医の感覚として、現在コロナウイルスを含め感染症がとても多いです。どうぞ皆さま、熱中症対策に加え、改めて感染対策もお心がけください。


2023年7月

 今年は梅雨が明けないまま7月を迎えましたが、すでに気温は高く十分に暑い夏の気配を感じます。

 花の少ないこの時期に、クリニック南側で一際存在感を示しているのは、紫陽花(アジサイ)の一種、アナベルです(写真左)。紫陽花は日陰に咲くイメージもありますが、北アメリカ産のアナベルは暑さに強く、強い日差しを浴びても元気に咲いています。

 写真右、穂状の小さな白い花は、クリニック北側のハンゲショウです。見どころは花期にハート型の葉が白く変化する様子で、半分化粧をしたような感じから半化粧と呼ばれます。また、夏至から11日目の半夏生と言われる時期に咲くからとも言われています。

 今月は、クリニックの南と北に対照的な存在の白い植物をご紹介しました。最近の毎月の感想ですが、強い者は強く白星を重ね、弱い者は弱い。藤井名人は史上初の8冠が現実味を増し、ドラゴンズはずっと最下位争いですが、どちらも応援しています。


2023年6月

 日中は少し汗ばむことが増え、10年ぶりに5月中の梅雨入りで6月を迎えました。クリニックの庭も春の花が終わり、季節の移り変わりを感じます。

 ピンクの色鮮やかな皐月(サツキ)が、クリニック東側にサツキラインを作っています(写真左)。花はツツジより少し小さく、ツツジより遅れて旧暦の皐月に咲きます。梅雨空にも映え、遠くからでも目を引く姿は、クリニックのエース的存在です。

 写真右の白い花は、クリニック南側の蛍袋(ホタルブクロ)です。初夏に、釣り鐘型の花が穂状に咲きます。子どもが袋のような形をした花の中にホタルを入れて遊んだことに由来するとも、形の似た提灯(ちょうちん)の古名が火垂(ほたる)であったからとも言われます。英語でもbellflowerと鐘の花を意味しています。

 水無月のクリニックの庭から2つの花をご紹介しました。地元勢のドラゴンズは負け越しが膨らんでいますが、一方で、藤井6冠は勢いそのままに、最年少7冠へ今まさに王手状態と頼もしい限りで、地元の絶対的エースですね。


2023年5月

 行動制限のない賑やかな大型連休の中、5月を迎えました。クリニックの庭は例年どおり花々で賑やかな季節です。

 写真左は、クリニック北側、アヤメ科の菖蒲(アヤメ)です。葉と茎が真っ直ぐに立ち、青紫色の美しい花が優雅に咲いています。文目や綾目と表記されることもあり、ショウブと読むと別の花になってしまうのでややこしいです。

 写真右は、同じく北側、ムラサキ科のネモフィラです。こちらは地を這うように生長して、淡いブルーのかわいい花が咲いています。近年はこの時期、全国各所の「青いじゅうたん」の絶景がニュース等でよく紹介されています。

 今月はクリニックカラーでもある、季節の青い花をご紹介しました。開幕戦では盛り上がりを見せたドラゴンズブルーですが、現状最下位に落ち込んでいます。それでもファンとして、若手の活躍する昇竜に期待しています。


2023年4月

 侍ジャパンの感動と興奮がさめやらぬまま、プロ野球が開幕し4月を迎えました。クリニックの庭は春の暖かい陽射しを浴びて、色とりどりの花々が咲いています。

 クリニック北側で一番背の高い木に、ピンクの花が満開の花桃(ハナモモ)が、遠くからでも目を引きます(写真左)。花を鑑賞する目的で品種改良された桃ゆえの、まさに桃色ピンクです。

 クリニック南側には、背丈の低い芝桜(シバザクラ)が花の絨毯を作っています(写真右)。茎が芝のように広がり、桜に似たかわいい花は色鮮やかなピンクです。

 今月のクリニックの庭からは、背の高低に違いありも、ピンクの花を咲かせる春の主力選手を紹介しました。侍ジャパンに唯一土をつけたドラゴンズは、勢いそのままに逆転での開幕白星スタートを切りました。ファンとしては、今年こそはの期待がいっそう高まっています。


2023年3月

 昼間に春の暖かさを感じるようになりました。早いもので当院は今月で2014年3月の開院以来10年目に入ります。

 当欄はかわらずクリニックからの花便りです。写真左は、先月ご紹介を見送ったクリニック北側の蝋梅(ロウバイ)で、期待どおり満開のままこの時期を迎えました。光沢のある蝋細工のような花は、雪景色に映えますが、3月の青空にもとても似合っています。

 写真右は、クリニック北側の水仙(スイセン)です。こちらも1月2月にご紹介することが多いのですが、寒い時期を乗り越えました。少し首を傾げて凛と咲く姿は、とても品があります。

 春の到来で、いよいよ侍ジャパンの出陣です。月末にはNPB開幕と応援に忙しくなりそうです。また、毎週のように行われる藤井5冠のタイトル戦の対局からも目が離せません。私も1年後の節目の10周年を無事迎えられるよう、医師として毎日の努力を怠らずに過ごしていきたいと思います。


2023年2月

 平年より雪の多いとても寒い冬に困惑する中、2月を迎えました。近年は、暑さ寒さが厳しくて過ごしづらい時期が長い印象ですが、負けずにクリニックの庭には元気な花々が咲いています。

 写真左は、クリニック南側に咲き始めた薔薇科の木瓜(ボケ)です。今の寒空にとても映えていますが、俳句では春の季語で、これからたくさんの花が楽しめます。

 写真右は、クリニック北側に咲く、金鳳花(キンポウゲ)科のアネモネです。大きめな花びらで存在感がありますが、その名はギリシア語の風に由来し、一般に早春の風が吹き始める頃の花です。

 2月の当欄では、蝋梅(ロウバイ)をお届けすることが多いですが、今回は真冬の庭のアクセントとなっている2種の赤い花をご紹介しました。これだけ寒さが厳しいと、本当に春の訪れが待ち遠しいですね。


2023年1月

 新年おめでとうございます。各地で初日の出の見られる穏やかな元日から令和5年が始まりました。今年も毎月クリニックの庭の近況に院長の所感を添えてお届けいたします。

 新年最初は、寒い季節に赤い実をつけた縁起物のご紹介から。写真左は、クリニック北側のセンリョウ科の千両です。常緑の葉の上に、光沢のある実が朱赤に熟して、その対比がとても色鮮やかです。

 写真右は、同じく北側のヤブコウジ科の万両で、こちらは真紅の実がとても艶やかに感じます。本来、たわわの実が葉の下で守られているのですが、少し目立ってしまったのか、鳥たちがやって来たようです。それでも3年ぶりに千両万両を併せてご紹介できました。

 まだまだ感染拡大の続く中、行動制限のない久しぶりのお正月で、少し平静を取り戻した感はありますが、気を許さず真摯に医療と向き合っていきたいと思います。今年もスポーツ界は、ワールドベースボール、サッカー女子、ラグビーと盛り上がりそうですが、個人的には2年目の立浪竜の飛躍に期待です。

 


2022年12月

 11月としては比較的暖かい日が続きましたが、さすがに気温がぐっと下がって12月を迎えました。クリニックの庭には、寒さに負けない花が咲いています。

 この時期の代表として、クリニック玄関横で、キク科ツワブキ属の黄色い花、石蕗(ツワブキ)が皆さまをお出迎えしています。2種類が咲いていますが、写真左は華やかな八重咲きの品種です。数年前に患者さんから頂いたもので、大切に育てています。

 写真右はクリニック北側に咲く、こちらもキク科、ビデンス属のウインターコスモスです。1年草のコスモスとは異なり、多年草で寒さに強く長く開花します。イエロキューピットという定番の品種で、中心がうっすらレモン色のかわいい花です。

 師走のクリニックより、2種の黄色い花をご紹介しました。連日、サッカーワールドカップのハイレベルなチームプレーに感動していますが、私たちも日々質の高いチーム医療の実践を心がけています。


2022年11月

 11月を迎えてようやく長い夏が終わったことを実感し、短い秋を体感しつつ衣類は冬物の出番となっています。クリニックの庭は冬の準備に入り、花もややまばらです。

 そんな中、クリニック北側に、キキョウ科の桔梗(キキョウ)が、星型の青紫色の花を咲かせています(写真左)。秋の七草の一つですが、毎年、真夏の暑い頃から涼しげに咲き、ずっとこの時期まで元気なのでとても頼もしい存在です。

 同じく北側に、キンポウゲ科の秋明菊(シュウメイギク)が、濃いピンク色の花を咲かせています(写真右)。秋に咲く菊に似た花からの命名で、菊ではなくアネモネの仲間です。花の内側には、黄色い雄しべが、中心の緑色の雌しべを囲み、美しいコントラストを織りなしています。

 今月は、開院当初からずっとクリニックを見守ってくれている花たちをご紹介しました。市から機会をいただいて、去る10月30日に健康ドームで、タバコ肺に関する講演をさせていただきました。参加された皆様にはご清聴ありがとうございました。少しでもお役に立てていましたら幸いです。


2022年10月

 昼間はまだまだ暑い日が続く中、10月を迎えました。職業柄、インフルエンザワクチンが始まることでも、季節の移り変わりを感じますが、今月もクリニックの庭から季節のお便りです。

 写真左の光沢のある真っ白な花は、クリニック東側の玉簾(タマスダレ)です。先月の当欄で咲き始めをご紹介しましたが(写真右下)、今が満開で、朝日を浴びて一斉に咲きこぼれる様子は壮観です。Zephyranthes candidaという学名は純白の花という意味を持っていますが、1本の茎の頂点に1つの花がまっすぐ上向きに咲く姿に力強さをも感じます。

 写真右の紫色のきれいな実は、クリニック南側の小紫式部(コムラサキシキブ)です。夏前から小さなピンクの花が咲き、緑色の実となってだんだん色づき、今がピークの光沢です。学名のCallicarpaは美しい実という意味で、花も可愛らしいのですが、実の方が好んで鑑賞されます。

 今月は、ツヤのある花と実をご紹介しました。新型コロナウイルス感染症は、第7波が落ち着きつつ、新しい2価のワクチン接種が始まりました。なんとか第8波の抑制につながるとよいですが、インフルエンザワクチンと併せて、医学的な冬支度と言ってもよいかもしれませんね。


2022年9月

 うだるような暑さが和らいできたのを実感しつつ、9月を迎えました。クリニックの庭の景観にも変化がみられます。

 クリニック南側、北側いずれにも、彼岸花(ヒガンバナ)が咲き始めました(写真左)。その優雅なたたずまいは特別な存在感で、庭の雰囲気をいっぺんに秋へ導きます。冬以降まったく姿がないのですが、この時期に急に生えてきて、1枚も葉がない状態で茎の上に突然と咲くので、いつも不意をつかれます。

 道路に面した東側には、一直線のサツキの前面にヒガンバナ科の玉簾(タマスダレ)が咲き始めました。まもなく一列に咲き並びます。こちらは緑の細い棒状の葉が地面から直接出ています。たくさんのまっすぐな葉を簾に、上に並ぶ白い花を玉飾りに見立てて名付けた当時の風情が今に伝わります。

 今月は2つのヒガンバナ科の花を介して、クリニックの初秋の装いをお伝えしました。毎日いろいろあっても、此岸(しがん=現世)に生ある限り元気にがんばりたいですね。


2022年8月

 連日の猛暑、とどまることのない感染拡大と厳しい状況の中、8月を迎えました。クリニックの庭にもいろいろな事が起こっていますが、いつものようにクリニック便りです。

 写真左は、この時期定番のクリニック北側に咲く百日紅(サルスベリ)です。強い日差しを浴びた濃いピンクの花が、真夏の青空にとても映えています。円錐状に花が集まり、百日咲くと言われるが如く、終わる頃には次の季節です。

 写真右は、日当たりのよいクリニック南側に咲き始めた女郎花(オミナエシ)です。小さな黄色い花が、こちらも円錐状の形を作っています。秋の七草のひとつで、例年どおりなら9月末頃まで咲いています。

 今月は真夏のクリニックの庭から、上下には逆ですが、円錐状に集まって咲く2種の花をご紹介しました。無事に夏を乗り切って、穏やかな秋を迎えたいですね。


2022年7月

 過去に例のないほどの短い梅雨が過ぎ去り、6月末から連日の猛暑日を記録しつつ7月に入りました。

 クリニックの庭の花々は、急な暑さにやや元気を失いつつあります。写真左は、クリニック北側でジャスミンのような香りを放っているアカネ科のクチナシです。ブーケにもよく使われる美しい白い花ですが、花持ちが悪いので、短い期間しか見られません。くちなしの白い花と言えば、昭和のヒット曲を口ずさむ人も多いかもしれませんが、和名は梔子で、漢字クイズなどでもお馴染みですね。

 写真右は、クリニック南側に梅雨の頃から咲いているアジサイ科のアナベルです。5月にご紹介したコデマリと比べて、ずいぶん大きい白い花姿は、こうして写真で見ると、夏の夜空を飾る花火のようです。またあっという間に、そんな時期がやってくるのでしょうね。

 今月は暑い夏の始まりに咲く白い花をご紹介しました。皆さま、くれぐれもご自愛ください。


2022年6月

 寒くて長かった冬はいつのことか、5月末に真夏日を経験しつつ6月に入りました。プロ野球は交流戦に突入し、医療機関では健診が始まることでも夏の到来を感じます。

 クリニックでは、東側に一直線に並ぶサツキが最も存在感を見せる時期です(写真左)。ツツジと同じツツジ科の仲間ですが、正式にはサツキツツジと呼ばれ、いわゆるツツジより1か月ほど遅れて咲き始め、今頃にピークを迎えます。強さ増す日差しを浴びたピンクの花は、アスファルトや建物とのコントラストが色鮮やかです。

 写真右は、クリニック南側のガウラです。その名は、「華麗な」を意味するギリシア語に由来し、白やピンクのやさしい花は、白蝶草、山桃草の和名を持ちます。穂状に咲くピンクの花が風に揺れる様子が、和名のごとく、まさに蝶が舞うようでとても情緒豊かです。花期は長く、次々と開花するので、しばらく楽しめます。

 今月は、初夏のクリニックの庭から2種のピンクの花をご紹介しました。あまりいいニュースのない昨今ですが、少し和んでいただけたら幸いです。


2022年5月

 コロナ禍になって初めて制限のないGWで5月を迎えました。クリニックの庭は、多くの花で賑やかな季節となっています。

 写真左は、クリニック北側に並び咲くアヤメ(菖蒲)です。「いずれあやめかかきつばた」と言われるが如く紫色の美しい花です。よく似たカキツバタやハナショウブとは、花びらの根元にある網目模様で区別されます。ショウブも漢字では菖蒲のため混乱しますが、英語ではすべてiris(アイリス)と呼べるので簡単です。ただ、irisは医学用語で、瞳孔の大きさを調節する虹彩(こうさい)を意味するので、私たちはそちらを思い浮かべてしまいます。

 写真右は、同じく北側に咲くコデマリ(小手毬,小手鞠)です。弓状に垂れ下がる枝に、白い小花が手毬のように集まる姿はとても優雅で美しいです。小手鞠(こてまり)さんと言えば、ドラマ相棒ですが、右京さんの新しい相棒はいったい誰なのでしょうね。

 今月は、主役のいない中で存在感のある2種の花をご紹介しました。日替わりの主役、全員野球のドラゴンズは、出足好調で今シーズンはとても楽しみです。


2022年4月

 まだまだ朝晩は肌寒いと思っていたら、急に昼間はぽかぽか陽気となって4月を迎えました。クリニックの庭も、春の花が一斉に咲き始めています。例年4月の代表は花桃や芝桜ですが、まだ咲き始めなので、今回は別の花をご紹介します。

 写真左は、クリニック南側の沈丁花(ジンチョウゲ,チンチョウゲ)。うすピンクの桜色した花が満開です。写真右は、玄関横の風信子(ヒヤシンス,ヒアシンス)。まるで色とりどりの真新しいランドセルを背負った1年生が並んでいるようです。

 共に読みが悩ましくどちらも正しいのですが、沈丁花を調べると、石川さゆりの曲は「ジンチョウゲ」で、最近では、DISH//の曲は「チンチョウゲ」でした。また、ゆずの新曲が風信子「ヒヤシンス」で、今月公開の、DISH//の北村匠海が出演する映画の主題歌になっています。沈丁花と風信子が繋がりました。こういう自分にしかわからない小さな感動って、たまにありますよね。


2022年3月

 雪の多い寒い日々が続きましたが、ようやく気温が上がり始め、3月を迎えました。クリニックの庭は季節の移り変わりが遅れ、2月の景色が続いている印象です。

 このため、今月は先月と同じ花をご紹介いたしますので比較ください。例年だと散ってしまっているクリニック北側の蝋梅(ロウバイ)の満開状態をご覧いただけます(写真左)。冬の寒空にも、雪景色にもとても映え長く楽しめました。

 そして写真右も、先月同様にクリニック南側のプリムラ、パンジーなど色とりどりの草花たちです。こちらも寒さが続いたおかげで見頃が続いています。

 オミクロン株との闘いに難渋する中、とても厳しい国際社会情勢が加わり、不安定な生活環境が続いています。改めて健康や平和のありがたさを考えさせられますね。


2022年2月

 全国的に寒さ厳しく大雪が続き、当地でも何度か不慣れな雪の日を経験しつつ2月を迎えました。

 今月のクリニックの庭からは、北側に咲くロウバイ科の蝋梅です(写真左)。毎年この時期に蝋細工のような独特な光沢と質感を持つ、美しい黄色い花が見られます。今年はやや遅めの印象で、見頃は少し先になりそうです。

 花の少ない南側に、気持ちが明るくなるよう、プリムラ、パンジーなど色とりどりの草花を植えました(写真右)。春を待たず真っ先に咲くサクラソウ科のプリムラは、ラテン語で「最初」を意味しています。スミレ科のパンジーもこの時期の花壇を賑やかにする代表です。

 今、私たちは、オミクロンという手強い敵キャラに劣勢を強いられています。大した敵じゃないとついつい雑になったり、逆に心折れそうになったりしがちですが、それこそ敵の思うつぼ、ブレずにやるべきことを粛々と続けることが大切だと思います。


2022年1月

 新年おめでとうございます。今年も毎月クリニックの庭から近況をご報告できたらと思います。

 年初めは、正月の縁起物、クリニック北側の千両からです(写真左)。ふちがギザギザしてツヤのある濃い緑色の葉に、上向きに付く光沢のある真っ赤な実がとてもよく映えます。

 寒さに負けず、元旦のクリニック南側に咲くのは水仙です(写真右)。学名は、ギリシア神話の美少年、泉に映った自分の姿に恋をしたナルキッソスに由来し、ナルシストの語源になっています。少し下向きに首をかしげて咲く様子は、水面をのぞきこむ姿とも言われます。「水にある仙人」という意味を持ち、品のある美しさと香りから、日本では迎春用に飾られます。

 年頭の今月はクリニックより正月の縁起物をご紹介しました。劣勢の人類vsコロナの構図もそろそろ優勢にかわります、きっと。皆さまにとって、よい1年となりますように。

 

2021年12月

 急に寒さが厳しくなり、12月を迎えました。気がつけば今年もあとわずか、クリニックの庭に咲く花もわずかです。

 写真左は、クリニック玄関横の石蕗(ツワブキ)です。葉が蕗(フキ)に似ることから石蕗の名がありますが、菊科の植物で菊に似たきれいな黄色い花を咲かせます。

 写真右は、クリニック北側の日陰の地面近くに咲く吉祥草(キチジョウソウ)です。花びらの外側は濃い紫色、内側は薄い紫色で、花は穂状に下から順に咲き上がります。丈が低く葉に隠れて気づきにくいのですが、吉事があると開花するという縁起物です。

 世界各地でまた新たな変異株が暴れ始め、ついに日本でも1例目が報告されて先行き不安な状況です。とにかくコロナウイルスに振り回された1年でしたが、最後は吉事で締めくくりたいですね。


2021年11月

 1カ月前の緊急事態宣言解除からコロナ禍は小康状態のまま11月を迎えました。朝晩は冷え込み、クリニックの庭は少し寂しい時期となっています。

 写真左は、クリニック南側の小紫式部(コムラサキシキブ)です。シソ科の落葉低木で、紫色の美しい実をつけています。大型の実の紫式部より実つきがよく人気の品種です。

 写真右は、同じく南側にナス科の鬼灯(ホオズキ)です。実を包む袋状の萼(がく)が綺麗なオレンジ色になっています。中の実も熟して同じ色合いになっているはずです。やや季節外れの感もありますが、ちょっとした紅葉のような感覚を味わえています。

 今月は、秋の柔らかな陽射しに映える2種の植物をご紹介しました。小紫式部の実は緑から紫へ、鬼灯も緑からオレンジへ変わりましたが、個人的には待望の新監督を迎えたドラゴンズの来季の変わり身に期待しています。


2021年10月

 10月に入り、いろんなことが起こっています。緊急事態宣言が解除されました。首相が代わり、皇室のご結婚があります。当欄はいつものようにクリニックから花々のご紹介です。

 写真左は、クリニック南側に咲くマメ科の萩(ハギ)です。ピンクの小さな花が蝶のように開き、茎は細く枝垂れて秋風になびきます。

 写真右は、同じく日当たりのよい南側に咲くオミナエシ科の女郎花(オミナエシ)です。小さな黄色い清楚な花が円錐状に集まっています。ともに秋の七草で、食して無病息災を願う春の七草と異なり、愛でて楽しむもののようです。

 身近な事として、小麦やマーガリンなどの値上げが報じられていました。私はコンビニのレジで、ときどき買うスポーツ新聞の値上げを知らずに、手の中の小銭が10円足りず慌てました。


2021年9月

 9月に入り、日中はまだまだ暑いですが、日の出・日の入時刻や朝晩の虫の音色に変化を感じます。

 クリニックの庭には、例年どおり夏の終わりを告げる彼岸花(ヒガンバナ)が咲き始めました(写真左)。此岸(しがん=現世)は、激しい感染拡大に心折れそうな日々が続いていますが、その華やかで幻想的な花姿が少し心を和ませてくれます。

 写真右は、クリニック南側で穂状に伸びて咲く、花虎の尾(ハナトラノオ)です。6年前に近隣のかたから頂いたもので、ピンクの小さな四角錐の美しい花が、四方に向かって規則正しく並び、下から順に咲き上がっていきます。理系の私には、その容姿がとても心地よく感じます。

 今月はクニリックの庭から幾何学的な形態を呈する2種の花をご紹介しました。此岸の敵(コロナウイルス)は、幾何学的(法則どおり)には行かずとにかく手強いですが、若き藤井二冠のように粘り強く先を読んで勝機を見出したいですね。


2021年8月

 8月に入り、早朝から蝉の声が鳴り響いています。オリンピック競技に感動を覚え、一方で感染拡大に心落ち着かない日々です。

 クリニックの庭は、木々の緑が目に眩しく、花の少ない時期となっていますが、北側では百日紅(サルスベリ)の紅色の花が目を引きます(写真左)。暑さに負けず、年々成長を重ね、元気を与えてくれます。

 同じくクリニック北側で、強い日射しを浴びて、凛と咲くピンクの花は木槿(ムクゲ)です(写真右)。夏の代表的な茶花で、早朝に開いて夕方にしぼみつつ、次々に新しい花を咲かせ、長い期間楽しませてくれます。

 今月のクリニックからは、盛夏の青空に映える夏の花木をご紹介しました。聖火は続きますが、感染の火を消せるよう、ひとりひとりが小さな努力を積み重ねるしかないですね。


2021年7月

 過ごしづらい梅雨が続く中、7月を迎えましたが、クリニックの庭は定番の花々によりすっかり夏の装いです。

 写真左は、クリニック南側で最も存在感のあるアジサイ科のアナベルです。手毬のような花房は、今年は特に大きく30cmを超え、5月にご紹介した小手毬の10倍くらいあります。日陰でも育つ一般的なアジサイと異なり、アナベルは太陽の光が大好きで、日光を浴びてより白さが増します。

 写真右は、クリニック北側にひっそりと穂状に咲くドクダミ科のハンゲショウです。毎年、夏至を過ぎた今頃に咲くのですが、この時期を意味する「半夏生」とも、葉の一部が白く変化する様子から「半化粧」とも言われます。うちでは半化粧さが気に入って育てています。

 今月はクリニックより夏の白い植物をご紹介しました。花にも葉にもそれぞれ意味や役割があることを感じます。今は小さな組織に身を置く医療者ですので、世の中に大きな貢献ができないジレンマはありますが、毎日与えられた役割を果たせられたらと思っています。


2021年6月

 例年より早い梅雨入り後、春から夏への移行期の6月を迎え、クリニックの庭はカラフルな花々より緑が目立つようになってきました。

 写真左は、どなたにもお気づきいただけるクリニック東側のサツキラインの一部です。よくツツジと比較されますが、ツツジ科ツツジ属のサツキはツツジの仲間で、正式にはサツキツツジと呼ばれ、旧暦の皐月に花を咲かせます。定番の濃いピンクの花がとても華やかで、この時期のクリニックの庭の主役を務めています。

 写真右は、クリニック北側にひっそりと咲く、ユキノシタ科ユキノシタ属のユキノシタです。名前の由来は諸説あり、またの機会としますが、草丈20cmくらいで、可愛い白い花は、屈んでよく見ないととても気づけません。派手さはありませんが、気づけると小さな感動があります。

 今月は、今のクリニックで最も目立つ花と最も目立たない花をご紹介しました。ともに夏の季語で、やがて梅雨が明けることを予見します。全国で始まった「ワクチン接種」が、「コロナ明け」の季語になると期待しつつ、少しでもお役に立てればと思っています。


2021年5月

 今年も自粛のゴールデンウィークで5月を迎えました。先月来、クリニックの庭には、たくさんの花々が咲いていますが、今月は樹木に咲く花のご紹介です。

 写真左は、当院のシンボルツリーのミズキ科、落葉高木の山法師(ヤマボウシ)です。玄関横の大きな木で、開院以来なかなか花がつかないのですが、今年はわずかながら咲いています。一見花びらに見える部分は葉で、その中心に小花が丸く集まって咲いているのです。丸い花の集まりを僧侶の頭、葉を頭巾に見立て、その名の由来があります。

 写真右は、クリニック北側に咲く、バラ科、落葉低木の小手毬(小手鞠,コデマリ)です。こちらも小さな花が丸く集まって咲き、文字どおり小手毬をつけた枝が、弧を描いて垂れる姿はとても優雅に感じます。ちなみに人気ドラマ「相棒」で活躍中の女将は、こてまり(小手鞠)さんと呼ばれています。

 今月のクリニックの庭からご紹介した2種の花言葉は、いずれも友情です。今は、自粛して距離を保ち、友を守るのが友情ですね。


2021年4月

 例年より少し早く桜満開で4月を迎え、クリニックの庭も色とりどりの花々で賑わっています。

 写真左は、クリニック北側で最も存在感のあるバラ科の花桃(ハナモモ)です。遠くからでも、満開のピンクに染まった木が目を引きます。近づくと、八重咲きの花1つ1つもとてもきれいです。開院以来、毎年いちばん春の訪れを感じさせてくれるのがこの花桃です。

 写真右は、クリニック南側の代表格、ハナシノブ科の芝桜(シバザクラ)です。桜に似たかわいい花が芝のように広がり、花の絨毯を織りなしています。ここ数年あまり咲かなかったのですが、今年は存在感を示し、日差しを浴びるとピンクが一層鮮やかです。

 今月のクリニックの庭からは、春の主役を務めるピンクの花2種をご紹介しました。いずれも遠くから眺めても、そして近づいても1つ1つが美しい花です。世の中全体がよい結果を得るには、1人1人の努力の積み重ねが大切ということですね。


2021年3月

 寒い日と少し暖かい日を繰り返しながら3月を迎え、徐々に穏やかな陽気を感じるようになってきました。

 写真左は、クリニック南側の木瓜(ボケ)。春の訪れとともに可愛らしい花を開花させるバラ科の落葉低木で、この時期のうちの庭の定番の一つです。瓜(ウリ)に似た実がなる木であることに由来します。うちの少し黄緑がかった白い八重咲きは、なんだか葉野菜みたいで、勝手に芽キャベツをイメージしています。

 写真右は、クリニック玄関横の風信子(ヒヤシンス)。ユリ科の球根植物で、こちらも春の庭を彩る定番です。小さな花ですが、少し派手なピンク色で、均整のとれた容姿はとても存在感があります。「風信子」は、洋名に対する当て字ですが、甘い香りが風で運ばれるのを表しています。

 今月は、やや難読な和名の木瓜に風信子と、クリニックに咲く早春の花をご紹介しました。少しでも皆さまに春の訪れを感じていただけましたら幸いです。


2021年2月

 二度目の緊急事態宣言下の中、2月に入りました。この時期はクリニックの庭の花も少なく寂しげです。

 写真左は、クリニック北側で、例年この時期に花を咲かせる蝋梅(ロウバイ)です。まさに、蝋細工のような梅に似た花で、とても風情があり、冬の澄んだ寒空によく映えます。蕾がびっしりついていて、このあと見頃を迎えますので、ぜひ直にご覧いただきたいです。

 写真右は、クリニック南側、南天の仲間のオタフクナンテンです。「難を転じる」という語呂合わせから「お多福難転」と縁起物とされます。常緑樹ですが、霜に当たると紅葉するため、花の少ないこの時期の庭が賑わいます。こちらも「映え(ばえ)」狙いで、ハート型に剪定しました。

 感染予防に期待の持てる新型コロナワクチンが、少しずつ現実味を帯びてきました。個人を守り、そして社会を守り、難転の一助となることを願い、医師として少しでも貢献できればと思っています。


2021年1月

 新年おめでとうございます。

 日本列島が強い寒気に覆われて新年を迎えました。コロナ禍を反映してか、例年とは異なり、クリニックの庭には、正月の縁起物、当欄定番の千両と万両の赤い実がひとつもない状況です。代わって元旦のクリニックに咲く花々をご紹介します。

 クリニック南西には、お正月の生け花に欠かせない水仙(スイセン)が咲いています(写真左)。冷たい澄んだ空気に、品よく、とてもシャープな装いですが、欧米では「希望」の象徴とされ、今の世の中に大切なワードのように思います。

 写真右は、クリニック玄関横の石蕗(ツワブキ)です。先月ご紹介した石蕗と入れ替わりで咲き始めた、珍しい八重咲きの品種で、より豪華な印象を持ちます。20数年前に内視鏡治療を担当した患者さんから、昨年いただいたものです。自身が携った患者さんが元気に過ごされ、長く関われるのは主治医冥利に尽きるところです。

 まだまだ続くコロナ禍に際して、自身に何ができるのか自問自答しながら、謙虚に医療と向き合うことを誓い、年頭のご挨拶といたします。

 

2020年12月

 冬本番を目前に、私たちは厳しい局面を迎えています。昨年の今頃、夢にも思わなかった現実です。クリニックの庭はといえば、例年とかわらず少ないながらもこの時期の花々が咲いています。

 クリニック玄関横で来院される皆さまをキク科の石蕗(ツワブキ)がお出迎えです(写真左)。黄色い花は菊に、葉は蕗(フキ)に似ています。10月末から今頃が花期で、俳句の世界では冬の季語に数えられます。

 写真右は、クリニック北側に咲くシソ科サルビアの仲間、ホットリップスです。赤白ツートンカラーの可愛らしい花は、気温が下がると白い部分が増えます。サルビアは、ラテン語で「治癒する」を意味する「Salvere」に由来し、今とても大切なワードに思えます。

 お気づきかもしれませんが、今回は昨年12月の当欄と同じ花を選びました。タラレバはありませんが、1年前からやり直すことができるのなら、私たちは何かを変えることができたのでしょうか。中国での相次ぐ原因不明のウイルス性肺炎の始まりが、1年前のこの時期でした。この世が無常であるならば、人々の努力で快方に向かうことを願うばかりです。皆さま、力を合わせてよい新年を迎えましょうね



2020年11月

 暑い夏からの短い秋があっという間に過ぎようとしています。11月に入り、朝一番は冷んやり冬物アウターの出番です。

 冬の準備が始まったクリニックの庭からは、写真左に、小紫式部(コムラサキシキブ)。クリニック南側に霜月の朝日を浴びて、紫色の美しい実が、キラキラ光っています。シソ科の植物で寒さにも強く、もうしばらく楽しませてくれそうです。

 写真右は、クリニック北側の自転車置き場近くに咲く水引(ミズヒキ)。細長い茎に米粒大の小さな赤い花が穂状につき、花の下側が白いため、紅白の水引に例えられます。うちには白い品種もあるので、一緒に撮ると一層水引らしく映ります。タデ科の植物で花期が短いので、あとしばらくで今年は見納めです。

 気がつけば激動の2020年も残りあと2か月。来月当欄でお会いするまでに、少しでも今年の反省と来年への準備を進めておきたいと思います。


2020年10月

 10月に入り、ずいぶんと日の出が遅くなり、あれほど暑かった日々が嘘のように、ひんやりとした朝を迎えるようになりました。

 クリニックの庭も秋の装いに衣替えです。南西角に秋の七草のひとつ、萩(ハギ)が咲き始めました(写真左)。萩色とも呼ばれるピンクの花はとても風情があり、万葉集で最も多く詠まれる花です。草かんむりに秋と文字どおり今の季節の代表とも言えます。

 写真右はクリニック北側に咲く、桔梗(キキョウ)です。こちらも秋の七草のひとつで、7月にも当欄でご紹介しましたが、時の花?ということで再登場としました。人気の「半沢直樹」の最終話で、妻の花さんが、「花言葉は、誠実」と白井大臣の白いジャケットの胸ポケットに差し入れた花です。潮目が変わるとても印象的なシーンでした。

 今月はクリニックに咲く秋の七草2種をご紹介しました。人類を襲い続ける新型コロナウイルスに、いつか1000倍返ししてやりたいですね。


2020年9月

 遅い梅雨明けから一転して猛暑日が記録的に続き、9月に入ってもなお強い日差しが照りつけています。

 そんな中、クリニック西側の庭には、一足早く秋の訪れを告げる彼岸花が咲き始めました(写真左)。鮮やかな紅色の花が、残暑の日差しを浴び、目にはオレンジ色に映ります。学名のリコリスは、ギリシア神話の海の女神に由来し、別名の曼珠沙華は天上に咲く花を意味し、とても神秘的な花です。

 写真右は、彼岸花の近くに咲く猩々草(ショウジョウソウ)。黄色い小さい花を囲む苞葉と呼ばれる緑の葉が、朱色に変わります。実際には朱色というよりオレンジ色で、緑色とのコントラストが残暑の庭にとても鮮やかです。猩々は、赤い顔をした空想上の生き物で、クリスマスを飾るポインセチアの仲間として、サマーポインセチアの別名もあります。

 今月は残暑のクリニックの庭に映える綺麗なオレンジ色の植物をご紹介しました。今月も元気にがんばりましょうね。


2020年8月

 梅雨が明けないまま8月を迎えましたが、こんなことは記憶にないので調べると、東海地方は2009年の梅雨明けが8月3日だったようです。しかし、その前となると1954年なので、やはりかなり珍しいことです。

 とは言え、まもなく夏本番。気温も上がり、クリニックの庭の植物も元気がなくなります。そんな中、写真左は、クリニック北側に咲く、百日紅と書いてサルスベリ。暑さに負けず、濃いピンクの鮮やかな花が夏空に映えます。

 写真右は、クリニック南側に咲く、丈の低い草花イソトマ、別名はローレンティア。強い日差しの中でも、星形の青紫色の花が、清々しい印象を与えてくれます。

 疫病に天変地異と、身も心もぼろぼろになりそうですが、暑い夏に咲く花々のように、環境に負けず、力強く生き抜きたいですね。元気にまた来月、当欄でお会いしましょう。


2020年7月

 じめじめした日が続く中、7月を迎えました。コロナ禍という言葉を知らない人がほぼいなくなった昨今、敵はこのまま終わらせてはくれないでしょうから、私たちは、地元の若き天才棋士のように名手を指したいところです。

 花でも見ながら作戦会議としましょうか。梅雨のこの時期に咲く花として紫陽花(アジサイ)を思い浮かべる人も多いかと思いますが、写真左は、北アメリカ産、アジサイ科のアナベル。白い小さな花が集まった、手まり状のとても美しい花です。いわゆるアジサイより日光を好むアナベルは、クリニック南側に咲いています。

    一方、写真右はクリニック北側に咲く、東アジア産、キキョウ科の桔梗(キキョウ)。秋の七草の1つですが、夏に咲く、青紫色の清々しい花です。蕾は風船のように膨らむので、英名ではBalloon flowerと呼ばれ、開院当初からずっと毎年咲いています。

    何かとストレスが多いと思いますが、この花会議が少しでも気分転換になれば幸いです。それぞれが好転を目指して、また来月当欄でお会いしましょう。


2020年6月

 医学的にはまだまだですが、ひとまず非常事態宣言が解除され、わずかながら日常を戻しつつ6月を迎えました。

 水無月となりましたが、今回は皐月のご紹介から。写真左は、クリニック玄関を彩るサツキ(皐月)ラインの一部です。うちの庭のエース的な役割を演じています。ご存知サツキは、ツツジ科に分類され、いわゆるツツジより花も葉も小さめで、少し咲く時期が遅いです。旧暦の皐月の今頃に咲くことから命名され、初夏の季語としてよく詠まれます。

 写真右は、写真左の右上にチラッと顔を見せている木、エゴノキ科のエゴノキです。少しわかりにくいですが、大きく広げた枝の中に、星形の白い花が下向きに咲いています。その実が、えぐい(えごい)味がすることからエゴノキの名があるようです。今年は花が少ないのですが、来年はきっと世の中も元気になって、もっとたくさん咲いてくれることでしょう。

 今月はクリニックのシンボルツリー的な樹木に咲く花をご紹介しました。皆さまの心が少しでも和んでいただけたらと思っています。


2020年5月

 たいへんな感染症は、大きな好転のないまま、過去にないゴールデンウィークが始まっています。そんな私たちの世界を横目に草花たちは、いつもと変わらず、移りゆく季節を表現しています。

 写真左は、クリニック南側に咲くラン科シラン属のシラン(紫蘭)。文字通り、紫色の蘭で、大きく美しい花です。いわゆるラン(蘭)ほど扱いは難しくなく、年々咲く花が増えています。

 写真右は、クリニック北側に咲くアヤメ科アヤメ属のアヤメ(菖蒲,綾目,文目)。こちらも大きく美しい紫色の花で、花の模様や葉の様子から綾目とか文目と表されます。菖蒲と書いてもアヤメなのですが、5月5日の菖蒲湯のショウブは、サトイモ科で全く別物なのに、同じ文字を当てるのでややこしいです。

 今月はクリニックに咲く紫色の花を紹介しました。歌舞伎の助六や、時代劇で見る病気の殿様のように、今や地球が紫色のはちまきをしている状態ですが、私たちはできることを自問自答しながら実践していくしかありませんね。


2020年4月

 世の中の状況を物語るように思わしくない天候で4月を迎えました。通常なら、花見、入学式など賑やかな時期ですが、そうはいかない現実です。

 気を取り直して、今月の花のご紹介です。例年、この時期になると、色とりどり草花たちが元気をくれます。写真左は、クリニック北側に咲く、ちょっと不思議な形の黄色い花、ヒガンバナ科のペチコート水仙です。名前の由来どおりペチコート=スカート状の3cmくらいの花を横向きに咲かせ、とても可愛らしく感じます。

 近くに咲く写真右は、もうひとまわり大きなピンクの花、当欄5年ぶりの登場、バラ科の花桃です。開院時(6年前)に植えたのですが、ずいぶん背も伸びました。立派になった枝にびっしり満開で美しいです。

 実は、花の写真を撮ろうと、地面ばかり見ていて、満開の花桃に全く気づいていませんでした。見上げてびっくりです。こんな時だからこそ、下を向いていないで、上を向いて頑張らないといけませんね。


2020年3月

 新型肺炎ウイルスの猛威が衰えぬまま3月を迎えました。私たち医療者も、その対応に頭を悩ます現状ですが、直面する様々な出来事に、粛々と前向きに取り組むしかありません。

 そんな中、今月の花で少しでも皆さんに和んでいただければと思うところです。クリニック南側に甘い香りを放つ沈丁花(ジンチョウゲ)が咲いています(写真左)。3月初頭に見頃を迎える沈丁花科の沈丁花は、金木犀(キンモクセイ)や梔子(クチナシ)とともに三大香木のひとつです。同じく南側に、薔薇科の白い木瓜(ボケ)が咲いています(写真右)。すぐ隣にピンクの木瓜がまもなく咲き始めます。木瓜は花よりも、その名の由来となっている瓜(ウリ)に似た果実によい香りがします。

 今月はクリニックの庭から、春の始まりを告げる綺麗な花々をご紹介しました。まずは心を元気にして、この危機をみんなで乗り切り、1日も早く平和な日々を迎えたいですね。


2020年2月

 お正月気分もすっかり抜け、2月を迎えましたが、この時期としては、比較的暖かな日が続いています。

 そのおかげもあり、クリニック北側の庭には、例年より早くから、蝋梅(ロウバイ)が咲き始め、満開状態です(写真左)。今年はプロに相談して、肥料を追加したこともあり、まさに蝋細工の様な黄色い花がたくさんつき、梅のような甘い香りが漂っています。

 花の少ないこの時期ですが、クリニック東側と北側に、例年どおり水仙が凛と咲いています(写真右)。葉がニラと似ていますが、毒があり食すことはできません。ニラには匂いがあることが区別するのに有用なようです。

 今年は、大陸から雪でなく、新型肺炎ウイルスが到来し、クリニックでも職員用のマスクの確保が困難になるという異常事態です。早く穏やかな日常が戻って欲しいですね。


2020年1月

 新年おめでとうございます。皆さま、令和として初めてのお正月をいかがお過ごしでしょうか。今年も当欄では、クリニックの庭に咲く花々や木々に、一言添えてお届けできればと思います。

 1月は、恒例の縁起物のご紹介です。昨年はほとんど実をつけず、不本意でしたので、新年のご挨拶用に、クリニックの北側に新たに並べて植えました。ご存知の千両(写真左)と万両(写真右)です。千両は上向に、万両は下向きに綺麗な赤い実をつけ、ともにお正月の飾り物としてよく用いられます。

 私は、平成元年に医師としての第一歩を踏み出しましたが、令和最初の元日は休日診療所で仕事始めとなりました。新しい時代においても、医療に対して、常に真摯に取り組みたいと思います。

 

2019年12月

 12月に入りましたが、日中は例年ほど寒さを感じない陽気で、クリニックの庭には、数種の花々が咲いています。

 クリニック玄関横に黄色の花、ツワブキ(写真左)が、皆さまをお出迎えです。菊に似た花を同時にいくつも咲かせます。ちなみに葉が似ていますが、蕗(ふき)とは別属のようです。

 写真右は、クリニック北側に咲くサルビアの仲間、赤と白のツートンカラーのホットリップス。鮮やかな赤は、緋色(ひいろ=スカーレット)と表され、小さな花ですが、この時期の澄んだ空気にとても映えています。 

 気がつけば、令和元年も残すところあとひと月。慌ただしく時が過ぎますが、するべきことはして、気持ちよく新年を迎えられるようにしたいですね。


2019年11月

 11月に入りようやく秋らしい陽気となってきました。師走を迎える前に今年のやり残しがないように準備したいものです。さて、今月のクリニックの庭からは、ユリ科のホトトギス(杜鵑草=写真左)とタデ科のミズヒキ(水引=写真右)をご紹介します。

 日陰で育つホトトギスは、クリニック北側に小さいながらも、強い存在感を持って咲いています。白地に鳥のホトトギスと似た紫色の斑点があり、近づいて見ると躍動感があります。

    花は米粒より小さいミズヒキは、自転車置き場のすぐ北側にひっそりと、しゃがんでよく見ないと気づけません。赤い花の下側に白い部分があって、それが穂状に咲く様子から祝儀袋の水引に例えられていますが、なかなかわかりづらいです。うちには、白い品種のミズヒキもあるので、より水引っぽく一緒に撮ってみました。

    今月は、動的なホトトギスと、静的なミズヒキを近接画像でご覧いただきました。皆さまはどちらがお好みでしょうか。


2019年10月

 朝の情報番組で、全国の彼岸花がよく紹介される昨今ですが、うちでは早くに咲くため、先月、一足先に当欄でご覧いただきました。

 華やかな真っ赤な彼岸花は影を潜めましたが、実は、クリニック南側の萩の茂みに隠れて、白い彼岸花が、今咲いています(写真左)。白花彼岸花と呼ばれ、通常の赤色と黄色いショウキズイセンとが自然交雑して生まれるらしく、少し不思議な存在ですが、これもまた趣があります。

 同じくクリニック南側のガウラの後ろにひっそりと、小紫式部(コムラサキシキブ)がまるで飴かガムのような紫色のきれいな実をつけています(写真右)。シソ科のムラサキシキブの仲間で、小型で実つきがよく、コムラサキとも呼ばれ人気の品種です。

 今月はちょっと隠れた場所にある2つの植物をご紹介しました。院内の様々な場所に、クリニックキャラクターのいっきー☆がいますが、実は、診察室には、ディズニーの隠れミッキーならぬ、隠れいっきー☆がいるんです。お気付きでしたでしょうか。


2019年9月

 9月に入り、強い日差しも影を潜めつつ、少しずつ日が短くなるのを実感します。クリニックの庭には、この時期定番の花が見られるようになっています。

 クリニック北側(写真左)と南側に、彼岸花(ヒガンバナ)が咲き始めました。毎年、お彼岸前に、華やかな赤い花に秋の訪れを感じます。曼珠沙華の別名を持ち、その優雅な姿は、とても存在感があります。

 そして、写真右は玉簾(タマスダレ)。クリニック東側、駐車場入り口を囲むようにサツキの前面に一列に並んでいます。白く美しい花を玉に、葉が集まっている様子を簾にたとえてその名があり、こちらもヒガンバナ科の球根植物です。

 今月はクリニックに咲く秋の定番の花をご紹介しました。夏休みムードから、頭を切り替えて、学業に仕事に従事しなければいけませんね。


2019年8月

 例年より遅い梅雨明けから一転、急激に猛暑が襲いかかってきました。クリニックの庭の草木も、元気のあるなしに差の出る季節です。

 例年この時期、元気に花を咲かせるのが、クリニック北側のサルスベリ(写真左)。5年前の開院当初は、私の背丈くらいだったのですが、今はかなり見上げるほどになりました。夏空に映えるピンクの花が、長い間咲いていることからヒャクジツコウ(百日紅)とも言われます。

 同じくクリニック北側には、赤と白のセンニチコウ(千日紅)が咲いています(写真右)。一年草ですが、こちらも花持ちの長さから千日紅の名があります。まるでイチゴのような外観は、ストロベリー・フィールズと呼ばれる人気の品種です。

 今月は、猛暑のクリニックに咲く、百日紅と千日紅、似て非なる2つの夏の花をご紹介しました。皆さま、体調管理には十分お気をつけください。


2019年7月

 じめじめした過ごしにくい日が続いています。先月ご紹介したホタルブクロが、どこに咲いているのかとお尋ねいただいたことがありましたが、夜だったのでおわかりいただけなかったようです。まだ、クリニック南側に咲いていますので、機会があればご覧いただきたく思います。

 今月ご紹介するのは、その近くに咲くサンクエールです(写真左)。扇状の花からファンフラワーとも呼ばれるスカエボラが品種改良されたものです。フランス語のサンク(5)とエール(羽)から名付けられ、まるで花束のように可愛らしく咲いています。

 写真右は、クリニッック南側に咲くハンゲショウ(半夏生)。半夏と言われる、1年の真ん中のちょうど今頃に、穂状の花を咲かせます。葉の一部が白くなるのが特徴的で、半分化粧をしたように見えるから、半化粧とも呼ばれます。こちらも風情がありますので、明るい時間帯に、是非ご覧ください。

 当欄をご訪問くださったかたから、ときどきお声がけいただけるのをとても嬉しく思っています。


2019年6月

 九州地方での梅雨入りとともに、6月を迎えました。クリニックの庭の装いも春から初夏への変化が始まり、季節の移り変わりをとても早く感じます。

 写真左は、クリニック南側に咲く、キキョウ科のホタルブクロ。釣り鐘状の花がぶら下がるように並んでいます。4年前に患者さんにいただいたもので、1年目は、わずか数輪だけでしたが、今年はたくさん咲きました。お好きなかたが多いようで、よくお声がけをいただきます。

 写真右は、同じく南側に咲く、キク科のエリゲロン。可愛らしい小さな花で、咲き始めは白いのですが、徐々にピンク色に変わります。今年植えたばかりですが、いつか心を癒すような白からピンクのグラデーションが広がってくれるのを期待しています。

 花で病気が治るわけではありませんが、来院される皆様に少しでも和んでいただけたらと思っています。


2019年5月

 特別な5月を迎えました。新しい時代、令和の幕あけとなる5月です。令和最初の今月は、クリニックの庭から2つの真っ白な花をご紹介します。

 写真左は、クリニック北側に咲くユリ科のアリウム・コワニー。ニラやネギの花と似た球根植物で、放射状に多数の花を咲かせます。朝一番の花弁が開く前は、より白さが際立ち、精悍な印象もあり私は好きです。

 写真右も、北側に咲くご存知チューリップ。こちらもユリ科の球根植物で、種類が多い中、選んで植えたのが、花弁の先が細く尖ったこのユリ咲き系の白です。幼少時に歌った「さいたさいた・・・どのはなみてもきれいだな」の歌詞の意味も、世界中で平和を願って育てられてきた花のようです。

 令和が平和な時代であることを願い、そして、それぞれの人生が、思い思いに彩られるように願い、純白な花で始まりとしました。


2019年4月

 プロ野球が開幕し、桜も見頃となり、新元号の発表とともに4月を迎えました。クリニックの庭も草花たちによって春の装いです。

 写真左は、白とピンクのオステオスペルマム。一見とっつきにくい名前ですが、ギリシャ語のosten(骨)+sperma(種子)で、私たち医療者には馴染みのある用語から成っています。転じて花言葉は、心も体も健康、クリニックにとって、とても大切な意味があることを知りました。

 写真右は、紫色のプリムラ。語源はラテン語のprimus(最初)で、春の訪れとともに真っ先に花を咲かせることに起因します。ぽつんと1輪の青い花は、ハナニラ。葉からニラのような匂いがするから、ハナニラ(花韮)の名があり、春に咲く星型の花ということで、英語では、spring starflowerと呼ばれます。

 私事ですが、平成元年に医師になって、ちょうど30年。あと1カ月で平成が終わるのかと思うと些か感慨深いですが、時代遅れの医師にならないよう日々精進したいと思います。


 2019年3月

 今年は一度も雪かきをすることなく2月が過ぎ、いつもより暖かな3月を迎えています。寂しかったクリニックの庭も賑やかになってきました。気がつけば、小さな花も含めて13種類も咲いています。

 クリニック玄関横では、ヒアシンスなど色とりどりの花々が皆さまをお出迎えです。写真左は、アヤメ科のクロッカスで、早春の陽射しを浴びて、季節変わりを告げています。

 クリニック北側には、こちらも早春の花、キンポウゲ科の福寿草が日の当たる時間、花びらを開いています(写真右)。「幸せを招く」とお祝い事にも用いられる縁起のよい花です。

 今月は早春のクリニックに咲く、2つの黄色い花をご紹介しました。早いもので、多くの皆さまに支えられ、3月4日で開院5周年となりました。これからも、医療と真摯に向き合い、謙虚に歩み続けたいと思います。


2019年2月

 2月に入り、早朝には、日の出時刻が少しずつ早くなっているのを実感しますが、まだまだ寒い日が続きます。クリニックの庭も、一番寂しい時期です。

 今咲いている花は、先月もご紹介した水仙と、例年雪の舞う頃に咲く、写真左の蝋梅(ロウバイ)だけです。蝋細工のような光沢のある黄色い花はとても風情があります。ご存知のようにバラ科サクラ属の梅とは異なり、ロウバイ科ロウバイ属で、旧暦の臘月に咲くことにも起因するようです。

  続けて、水仙では芸がありませんので、少し趣を変えて写真右には、クリニック南側のオタフクナンテンです。メギ科ナンテン属の常緑樹ですが、葉に霜が当たると紅葉するので、この時期の寂しい庭が少し賑やかになります。お気づきかもしれませんが、今月のバレンタインを何となく意識して、ハート形に剪定してみました。今風に言うと、「映え(ばえ)」ますでしょうか。

 お立ち寄りの際に、ご覧いただければと思います。

 


2019年1月

 新年おめでとうございます。今年も当欄をご覧いただきありがとうございます。

 恒例となった正月は、縁起物の千両、万両からと、決めていたのですが、写真左のように今年の万両の赤い実はごくわずか。淋しいので、アップで大好きなさくらんぼみたいに撮ってみました。千両にいたっては実が1つもない現状です。選ばれた漢字「災」が示すように、天災の多かった昨年の酷暑の傷跡が、新年のクリニックの庭にもくっきり残っています。

 一方、写真右は、クリニック東側に咲く日本水仙。昨年は2月末に春の訪れを告げた花ですが、今年は、初日を浴びて初春の喜びです。千両、万両の代わりに、新年のご挨拶に合わせてくれました。

 今年の漢字は、災い転じて「福」となりますように。

 

2018年12月

 月が変わって、朝晩の冷え込みが増し、街並みやテレビ画面からは、師走の季節感を実感するようになりました。

 クリニックの庭からは、そろそろご紹介できる花が少なくなってきました。写真左の薄ピンク色の花は、クリニック南側に咲くスミレ科のビオラ。花言葉どおり「誠実」に咲いて、1年を通じて長く楽しませてくれています。当欄的には、登場回数も多く、まさに困った時のビオラ頼みです。近くにはビオラの語源でもある紫色や、黄色の花も咲いていますので、是非ご覧いただければと思います。

 写真右の濃いピンク色の花は、同じく南側に咲くアカバナ科のガウラ。春過ぎから見られた、風に揺れては蝶が舞うような、花言葉どおり「清楚」な姿も、今年はもう見納めのようです。

 今月は、この1年間、最も長く咲いていた2つの花をご紹介して、締めくくりとさせていただきます。今年もいつも当欄をご覧いただき、ありがとうございました。


2018年11月

 霜月に入り、涼しい朝から寒い朝に変わり、上着を羽織って眺めるクリニックの庭にも変化を感じます。

 写真左は、本稿で何度かご紹介しているシュウメイギクです。キクといっても、キクの仲間でなく、キンポウゲ科の植物で、開院以来、この時期のクリニック北側の主役を務めています。お気づきかもしれませんが、例年と違ってずいぶんとまばらなのは、酷暑のせいですっかり枯れてしまったからなのです。あんなに暑かった夏を、ついつい忘れがちですが、その跡がしっかり残っています。

 写真右は、すぐ傍に咲くマーガレット。和名をモクシュンギクといい、こちらはキク科の植物で、通常は白い花ですが、黄色やピンクもあります。寂しくなったシュウメイギクの周囲を、同系色の花々が趣をかえて彩っています。

 今年も残り少なくなってきました。1年の目標はなかなか達成できないものですが、少し目先をかえて、補ってみるのもいいのかなとピンクのマーガレット眺めながら感じています。


2018年10月

 大型の台風24号の襲来により、たいへん怖い一夜を過ごし、10月を迎えました。酷暑が過ぎても、なかなか穏やかに過ごせない日々です。

 台風一過のクリニックの庭には、暑さも台風も乗り越えた花々が咲いています。写真左の白い花は、南側に咲く、ニゲラ。花も葉も独特な形態で、小さいながらとても存在感があります。春から夏に咲いていたのですが、こぼれ種から今また咲いています。

 写真右の青紫の花は、北側に咲く、桔梗(キキョウ)。風船のようなつぼみから現れる星型の花に、和の美を感じます。秋の七草の1つですが、実際には早咲きが多く、うちでも初夏からずっと咲いていたのですが、一部で今また咲いています。

 今月は、異常気象の折、季節外れに咲く2つの花を紹介しました。心地よい秋をゆっくり感じたいものですね。


2018年9月

 過去に例のない酷暑の8月が過ぎても、依然として、暑い日が続いています。それでも、いつの間にか朝の蝉時雨は消え、夜にはコオロギや鈴虫の鳴き声を耳にします。

 そして、クリニックの庭には、今年も秋の訪れを告げる彼岸花が咲き始めました(写真左)。花弁を放射状に伸ばす個性的な赤い花は、いつ見ても印象的です。別名の曼珠沙華は、天上の花を意味し、よいことがある前兆とされますので、涼を運んでくれるのでしょうか。

 一方、連日の猛暑日の最中から、ずっと元気なのが、サマーポインセチア(写真右)です。苞(ほう)と呼ばれる真っ赤に染まった葉が、とても鮮やかです。和名は、赤い髪の想像上の生き物に起因する猩々草(ショウジョウソウ)ですが、今年はサマーポインセチアと呼んだ方がしっくりきます。

 今月は、残暑の朝陽に映える真っ赤な植物をご紹介しました。


2018年8月

 先月末から、過去に経験のない、危険とも思われる暑い日が続き、私たちはもとより、クリニックの庭の木々も元気を奪われてしまっています。

 そんな折、数は少ないですが、頑張って花を咲かせる木々の紹介です。写真左は、クリニック北側の百日紅(サルスベリ)。例年この時期に咲き続け、ずいぶん大きくなりました。クリニックも私自身も負けないように成長せねばと改めて感じます。

 写真右は、同様に北側に咲く木槿(ムクゲ)。こちらも、この時期、何度か当欄に登場している、暑さに強い夏の花です。私事ですが、もともと娘の名前にちなんだ花を依頼したつもりが、間違って木槿が植わってしまっていたという、思い入れのある花なのです。

 今月は、開院以来、ずっと暑い夏の庭を支えてくれている花たちをご紹介しました。皆さま、どうぞ酷暑を元気に乗り切ってくださいませ。


2018年7月

 7月に入り、梅雨明けを間近に気温がグンと上がり、春以来のカラフルな景観から、緑濃く、クリニックの庭の様相も変化してきました。その緑の中で、小さなブルー系の花々が存在感を示しています。

 写真左は、鮮やかな青い花、ヒルガオ科のアメリカンブルー。アメリカ原産ですが、あちらではブルーデイズと呼ぶようです。アサガオのように日光を浴びると花が開きます。

 写真右は、唇形の青紫色の花、シソ科のサルビア。サルビアにはたくさんの種類があり、サルビア・ガラニチカという花のつもりでいたのですが、調べてみると、なんだか違うようで定かでありません。毎月確認しながら思うのですが、花の名前は本当に難しいです。

 折しも、ロシアの地で感動をくれたサムライブルー。今月は当院で活躍する、小さなブルーたちをご紹介しました。


2018年6月

 梅雨入り前の晴天の中、クリニックの庭は、 初夏を飾る花々で彩られています。トップ画面のクリニック外観写真もサツキの満開時に一新したのをお気づきいただけたでしょうか。

 そのサツキのすぐ近くに、赤紫色のマツバギクが咲いています(写真左)。昨年10月には、早朝の開花前のシャープな状態をご紹介しました。松のような葉に、菊のような花を見せるマツバギクですが、今年は本来のこの時期に満開を迎えています。

 クリニック南側には、青紫色のイソトマが咲いています(写真右)。ギザギザの葉に、5弁の星型の花が、初夏に清々しい印象を与えてくれます。

 おかげさまで、開院して5年目を迎えていますが、私(院長紹介)の写真は一新していません。それほど変わっていないつもりだからですが、苦情が出る前には撮り直したいと思います。


2018年5月

 5月に入り、暖かな日が続きます。先月以来、クリニックの庭はたくさんの花々で賑わっています。

 クリニック北側には、芍薬(シャクヤク)が、華麗な大輪の花を咲かせています(写真左)。開院して1年の時に植え、その後3年目にしてようやくです。「立てば芍薬・・・」と美人の形容は言わずと知れたことで、花の宰相とも呼ばれます。医療の世界では、漢方薬としても馴染みがあります。

 クリニック南側には、薄紅鹿の子草(ウスベニカノコソウ)が、可憐な花を咲かせています(写真右)。患者さんからいただいて植えたのですが、順調に育ちました。とても小さな3mmほどの花が密集して円錐状を呈していますが、それでも芍薬一輪に満たない大きさです。

 今月はクリニックの庭を対照的に彩る美しい花と可愛らしい花をご紹介しました。ご来院の折には、是非ご覧いただきたいと思います。


2018年4月

 寒かった冬が嘘のように暖かな春を迎え、例年より開花早く、桜満開で4月に入りました。

 クリニックの庭もたくさんの花々が色とりどりに春を装っています。北側には、陽射しを浴びて、鮮やかなオレンジ色のチューリップが、とても目に眩しく映ります(写真左)。オランダが生産地として有名なチューリップですが、香りが似ることから和名は鬱金香(うこんこう)というようです。

 同じく北側には、開院当初からずっと咲かないため、南側から植え替えた山吹(ヤマブキ)にようやく花がつきました(写真右)。まさに山吹色と称される美しい黄色の花は、春の象徴として、いにしえより日本人に親しまれています。

 今月は、賑やかになったクリニックの庭から、和洋を代表する春の花をご紹介しました。


2018年3月

 大嵐とも言える春一番とともに3月を迎え、目や鼻が花粉の舞い始めを実感しています。

 クリニック玄関の東側に、日本水仙(ニホンズイセン)が一斉に、陽の射す方を向いて咲いています(写真左)。皆さんの目に触れやすいよう、一昨年に植え替えたのですが、昨年より立派になりました。

 クリニックの南側、玄関すぐ横では、色とりどりの花々がお出迎えしています(写真右)。白と黄色のクロッカスに、ピンクのヒヤシンス。そしてまもなく、今は蕾の紫色のヒヤシンスが加わり、さらに賑やかになります。

 ご来院の折には、是非、花粉ではなく、花々を通じて、目(視覚)や鼻(匂い)で、春の訪れを感じていただけたらと思います。


2018年2月

 2月に入り、暦の上では立春を迎えるというのに、全国的に寒い日が続きます。今年は、この辺りでも例年以上に雪が降る印象です。おかげで、クリニックの庭の草木も少し元気がありません。

 毎年、2月の花として、蝋梅(ロウバイ)をご紹介してきましたが、今年はまだつぼみの状態です(写真左)。やがて寒波が去れば、蝋細工のような黄色い花を楽しませてくれるはずです。

 そんな中、唯一咲いているのが、クリニック南側のビオラです(写真右)。お気づきかもしれませんが、3か月前の11月にもご紹介しました。その後も、次々と咲いているのです。さすがに寒々しく、なんだか辛そうな色合いに映るのは気のせいでしょうか。

 今年のように寒さが厳しいと、より暖かい春の到来が待ち遠しいです。来月には、きっと花々のご紹介とともに春の訪れをご報告できると思っています。


2018年1月

 新年おめでとうございます。

 穏やかな暖かい元日から新年が始まりました。今年も当欄では、クリニックの庭の木々花々を写真に収め、所感を添えてお伝えしたいと思います。

 まずは、1月の恒例となっているクリニック北側の千両(写真左)と万両(写真右)のご紹介から。花の少ないこの時期に赤い実を豊かにつけるため、古くから縁起物として正月の飾り付けによく使われます。その向きと数に差はあれ、いずれも緑の葉とのコントラストにより真っ赤な実が引き立ちます。

 今春には開院5年目を迎えますが、庭だけでなく、院内も常にきれいで清潔感のあるクリニックであるよう心がけていきたいと思います。

 


  2017年12月

 早いもので今年もあと1か月、この時期になると、クリニックの庭の花もまばらです。

 そんな中、クリニック北側には、薄紫色の控えめな花、キチジョウソウが咲いています(写真左)。ユリ科のキチジョウソウは、漢字では、吉祥草、その家に吉事のある縁起物として知られます。

 南側には、濃いピンク色の華やかな花、ネリネが咲いています(写真右)。ヒガンバナ科のネリネは、ユリ科の仲間でもあり、光を浴びると、宝石のように輝くことから、別名はダイヤモンドリリー、冬景色の差し色になっています。

 今月の花は、どちらもご近所さんからのいただきものです。周りには花好きのかたが多く、いつも気にかけてくださり、ありがたいことです。お二人ともご高齢なので、きっと当欄をご覧にはならないでしょうが、実物を見ていただけるからよいですね。

 少し早いですが、皆さま、良いお年をお迎えくださいませ。


 2017年11月

 霜が降りる季節を迎え、クリニックの庭には、寒さに強い草花たちが、元気に花を咲かせています。

 クリニック南側に、一見白い花、よく見ると薄紫色の可憐な花が咲いています(写真左)。スミレ科のビオラで、紫色のという意味を持っていて、咲き終わった花がらを摘むことで、次々に花が咲くのです。

 クリニック北側には、ピンク色のチャーミングな花が咲いています(写真右)。カタバミ科のオキザリスで、酸っぱいという意味を持っていて、夜間は閉じていて日中に咲くためか、見かけによらず丈夫です。

 今月は寒さに負けず、クリニックに咲く草花をご紹介しました。私たちも、周りに影響されることなく、小さくともいつも元気に花を咲かせていたいものですね。


 2017年10月

 クリニック北側の庭に、秋明菊(シュウメイギク)が咲くと秋まっさかり(写真左)。週末には各所で運動会が催され、天候が気になる季節です。

 例年当欄でご紹介している秋明菊は、キンポウゲ科に属し、菊でなく、アネモネの仲間です。初年度にはたくさんの花が庭に賑わいをもたらし、その後2年ぱっとしなかったうちの秋明菊ですが、今年はまあまあの存在感を示しています。ほどよく手をかけた成果と思っています。

 一方、クリニック東側に、小さなピンクの花、松葉菊(マツバギク)が違った存在感を放っています(写真右)。葉が松葉みたいで、菊に似た花が咲くのですが、ハマミズナ科に属し、これも菊ではありません。早朝は、写真のように花は開ききっていませんが、私は、朝日を浴びたシャープなこの感じが好きです。水を好まないので手がかからないのもよいです。

 今月はクリニックに咲く2つの菊でない菊をご紹介しました。


 2017年9月

 雨の多い蒸し暑かった8月が過ぎ、早朝には爽やかな心地よい風が流れ、クリニックの草木の装いにも変化が見られます。

 毎年この時期になると、クリニック北側では、彼岸花(ヒガンバナ)が夏の終わりを告げます(写真左)。曼珠沙華(マンジュシャゲ)とも呼ばれ、赤い個性的な花です。いささか、けばけばしくもありますが、妖艶な美しさを感じます。

 一方、クリニック南側には、可愛らしいピンクや白の花々、ガウラが咲いています(写真右)。細い茎に揺られ蝶が舞うような姿に、白蝶草(ハクチョウソウ)の別名もうなずけます。しばらくの間、次々と咲くので長く楽しめるのも嬉しいです。

 今月は2つの対照的な花姿をご紹介しました。好みが分かれそうですが、私はどちらも気に入っています。


 2017年8月

 いよいよ夏本番、蝉の声が毎朝鳴り響いています。連日の暑さに、私たちだけでなく、クリニックの草木も些かしんどそうに見えます。そんな中、少し日陰のクリニック北側では、いくつかの花々が涼を与えてくれています。 

 写真左は、2年前にも本稿でご紹介したピンクの河原撫子(カワラナデシコ)です。我が子を撫でるように可愛い花で、その清楚な姿は、大和撫子(ヤマトナデシコ)と呼ばれるのもうなずけます。意外にも環境省指定の絶滅危惧種のようですので、大切にしようと思います。

 写真右は、3年前にもご紹介した木槿(ムクゲ)です。代表的な夏の茶花で、ピンクの大きな美しい花が、まさに盛夏を彩っています。奈良時代に中国から渡来した歴史のある花で、その名は中国名「木槿」の音読み「もくきん」に由来するようです。

 いにしえより多くの歌人に詠まれ、日本人の心に響くふたつのピンクの花をご紹介しました。先月に続き今月の花は、どちらがお好みですか。


 2017年7月

 梅雨のジメジメに、その合間の暑い日差しと、なかなか過ごしづらい日々が続いています。今月は、そんな折、クリニックの庭に凛と咲く2つの白い花のご紹介です。

 クリニックの南側、玄関横に、純白の大輪の花、ユリ科のカサブランカが咲いています(写真左)。上向きに咲くいわゆるユリと異なり、横向きに花がつきます。スペイン語で白い家を意味するカサブランカは、オランダ原産ですが、明治の頃、日本のヤマユリから生まれた品種です。高貴、純粋などの花言葉どおり、とても華やかな出で立ちと感じます。

 クリニック北側には、純白の肉厚な花びらからなる、アカネ科のクチナシが咲いています(写真右)。基本種は一重ですが、うちのはバラのような八重咲き種です。果実が熟しても割れないから、口無し(クチナシ)と呼ばれるとか。優雅、喜びを運ぶなどの花言葉どおり、とても品のある姿です。

 カサブランカもクチナシも花持ちがよくないので、多くの皆さまにはご覧いただけないかもしれません。せめて写真でお伝えできればと気持ちを込めて撮影しました。2つの白い美しい花、どちらがお好みですか。


 2017年6月

 梅雨入りを前に、夏の到来を予感するような強い日差しを浴びて、庭の草木はとても元気です。

 クリニック南側には、日本や朝鮮半島に広く分布するキキョウ科の蛍袋(ホタルブクロ)が咲いています(写真左)。たくさんの白い大きな釣鐘状の花が、初夏を告げています。子供たちが蛍を入れて遊んだからとか、形が提灯に似るので、その古い呼び名「火垂る袋」に由来するとか言われるようです。謂れも姿形も、日本の夏の風情を感じます。

 クリニック北側には、日本が原産のバラ科の京鹿の子(キョウガノコ)が咲いています(写真右)。たくさんのピンクの小さな可憐な花が、蛍袋と同様に初夏を告げています。その名は、花の姿が京の絞り染めに似ることに由来します。茶花として使われるそうですが、いかにもと感じます。

 今月は、初夏に咲く和の趣をお届けしてみました。見ていると、心が穏やかになれる気がしますが、いかがでしょうか。


2017年5月

 5月に入り、クリニックの庭はたくさんの花々で賑わっています。

 クリニック北側には、印象的な赤い花、ホットリップスが咲いています(写真左)。ハーブとしても人気のシソ科のチェリーセージの1種、サルビア・ミクロフィラのうち、赤白のツートンカラーを呈するものをホットリップスと呼びます。唇形の花や葉から甘い香りを発し、アブラムシを避ける効果もあるようで、虫が苦手な私には心強い情報です。

 同じく北側に、きれいな紫色の花、オダマキが、まるで花束のように咲いています(写真右)。こちらは、アブラムシが好む花で、キンポウゲ科に属し、花の形が麻糸を巻くために使う苧環(オダマキ)に似ていることに由来します。私にとっては、オダマキと言えば、食べ物のオダマキ。いわゆるあんまきは岐阜県中心にオダマキと呼ばれ、好物だった祖父がよくこの名を口にしていたのが耳に残っています。ふと懐かしい日々を思い出しました。


2017年4月

 入学式、花見など春の行事が始まっていますが、まだまだ朝晩は肌寒い印象です。2月の当欄でご紹介したクリニック北側の福寿草のつぼみが、ようやく3月下旬になって開きました(写真左)。もっと早くに黄色い花が見られると思っていましたので、このまま咲かないこともあるのかと少し気を揉みましたが、やっと福をもたらせてくれました。待てば海路の日和ありです。
 同じく北側にはひっそりと紫色の小さな花、雪割草が咲いています(写真右)。雪割草は、雪を割るように茎を伸ばして、花を咲かせるところからの命名のようです。英名はLiverleafで、liverは肝臓、leafは葉。花が咲く春、周りの緑に囲まれて、葉が肝臓のような茶色を呈する様子に、その形と合わせてそう呼ばれるようです。消化器内科医の私には、なるほどと思えましたが、花より葉なのですね。
 福寿草も雪割草も植え替えをしてやっと花が咲きました。私たちの行う医療においても、視点を変え、処方などを変更することで、改善の得られることもあります。常に、積極的な姿勢を忘れないよう改めて心に刻んでおきます。


2017年3月

 3月に入り、ずいぶんと日の出時刻が早くなったのを実感します。クリニック東側には日本水仙(ニホンズイセン)が咲いています(写真左)。来院されるかたたちの目に触れやすいよう、昨年10月に従来の北側から東側に植え替えておいたものです。花が咲くか心配していましたが、よかったです。因みに、不老不死を得た人を仙人と言いますが、中国の古典にある、水中に在る仙人の「水仙」がその名の由来のようです。

 水中と言えば、遠い記憶に頼ると、理科の授業でだったか、子供の頃に水栽培で育てたヒヤシンス。思い立って、40数年ぶりにチャレンジしたのですが、根が腐ってしまいました。でも今、クリニック南側の玄関付近に可愛らしく咲いています(写真右)。これは、水仙の植え替えと同時期に地植えをしておいたものです。実は、ヒヤシンスは地植えした方が、簡単に育つようです。ヒヤシンスと言えば、水栽培と思い込んでいました。歳を重ねると経験則に頼りがちですが、何でも先入観や固定概念にとらわれず、柔軟に対応していかねばいけませんね。


2017年2月

 まだまだ朝晩はマフラーが手放せない日が続いています。花の少ないこの季節、クリニック北側に、唯一、蝋梅(ロウバイ)が咲き始めました(写真左)。名前どおりの蝋細工のような梅に似た花が、一昨年、昨年同様に、寒空に風情を与えています。例年かわらず咲く様子が、開院してちょうど3年、毎年節目となるこの時期の私に1年を振り返るよい機会を作ってくれています。花言葉には慈愛という意味もあり、厳しい寒さから穏やかな春の到来を告げているのでしょう。

 花は蝋梅だけですが、屈んで地面をよく見ると、小さなタケノコのような顔が出てきています(写真右)。冬までは地中で過ごし、初春に花を咲かせる福寿草のつぼみです。めでたい名前ですが、元日草とも言われ、開花時期は旧暦の正月頃です。幸せを招くという花言葉どおり、やがて咲く黄色い花が、幸せを運んでくれるのかなあと密かに願いつつ、今月も1日1日を大切にこつこつ過ごしていきたいと思います。 


2017年1月

 新年おめでとうございます。
2017年も天候に恵まれた穏やかな正月三が日で始まりました。今年も、毎月クリニックの庭の様子を写真に収めてご紹介したいと思います。そして、たわい無い私(院長)の独り言にお付き合いいただけますと幸いです。
 正月らしく昨年と同様に、クリニック北側の千両(写真左)と万両(写真右)でスタートです。ともに赤い実をつける縁起物で、ご存知のように実の数の多寡により千両、万両と呼ばれますが、千両は上向きに、万両は下向きに実をつける違いもあります。
 そういえば、万両は私が小学生の頃に実家の庭にあったのを記憶します。当時の担任だった先生からは、今も年賀状をいただきます。前年にご訪問された土地の写真と所感を添えてのお年賀で、今年は京都のあるお寺の紹介でした。毎年、授業を受けているようで、とてもありがたいことです。文末には手書きで、「毎日大変だと思いますが、がんばって」とお気遣いの言葉もいただきました。先生こそお身体を大切になさってください。直接はお役にたてませんが、たくさんの恩師への感謝の気持ちを忘れず、日々の診療に臨むことが恩返しになればと思いつつ、年頭の挨拶といたします。

 


2016年12月

 早いもので今年も残りあとわずかとなりました。寒さ厳しくなる折ですが、負けじと小さな花々がクリニックの庭を賑わしてくれています。
 写真左は、クリニック南側に咲くツユクサ科のランデスカンティア・シラモンタナ。葉が柔らかい白い毛で覆われているため、一般にホワイトベルベットとか白雪姫と呼ばれています。紫色の3弁の可愛らしい花で、この姿がゆえんと思われますが、花言葉は乙女の真心。午後には閉じてしまいますので、見られる時間は限られますが、葉、花弁、黄色い蕊(しべ)のコントラストがとても綺麗です。
 写真右も、クリニック南側に咲くキク科のレモンマリーゴールド。黄色の3cmほどの小さな花で、周囲の舌状花も中心の筒状花もすべて黄色一色です。葉や茎には柑橘系の香りがあり、ハーブティーとして使われます。花言葉については、ややネガティブな意味の多いマリーゴールド全般ですが、この黄色いレモンマリーゴールドの花言葉は愛情。
 今年も、愛情を持って、患者さんとお会いし、患者さんを迎えるクリニックに愛情を注ぎ、そしてすべてを支えてくれるスタッフに愛情を込めて日々過ごしてきました。きっと足りない部分もあったでしょうから、それは来年の課題としたいと思います。
 どうぞ皆さま、よいお年をお迎えください。


2016年11月

 霜月を迎え、初雪の便りを耳にするようになりました。日の出の時間もずいぶんと遅くなったように実感します。
 クリニックの庭では、まだ秋の花々が季節を告げています。北側にひっそりと、独特な形をした白地に紫の花、ホトトギス(杜鵑草)が咲いています(写真左)。花の模様が、鳥のホトトギス(不如帰)の羽毛の斑点と似ているから名付けられたようです。日陰を好むらしく、植えかえたら咲き始めました。最近、少しだけわかってきましたが、植物も生き物で、その特性を考えて育てることがとても大切です。
 ホトトギスに並んで咲くのは、湿気を好む白い花、ダイモンジソウ(大文字草)です(写真右)。最初から日陰に植えたので、期待どおりに咲きました。命名は、まさに5弁の花が漢字の「大」の字。そう言えば、一度だけ京都の大文字焼きを見たことがあります。大学病院勤務の頃は、各地へ学会出張しましたが、ゆっくり観光や鑑賞などしたことなく、今思えば少しもったいなかったです。開業医へと立場がかわって、一層感じるのですが、世の中知らないことばかり。いろんなことを見聞きして、人として知識を深めていきたいです。


2016年10月

 週末の運動場では、園児や児童たちの元気な姿を目にし、朝晩と肌寒さを感じる季節となりました。

 クリニック北側には、アネモネの仲間、キンポウゲ科のシュウメイギク(秋明菊)が濃いピンク色の花を咲かせています(写真左)。3年連続で本稿に登場のシュウメイギクですが、2年前の初年度はたくさんの花が咲いたものの、昨年は夏の水撒きを少しさぼったためか、花つきが悪く反省しました。今年はと、春以降、特に夏の暑い日はせっせと水を撒いたのですが、花は疎らな現状です。水と一緒に私の汗をも撒いてしまったせいではないでしょうし、株分けが必要だったのか、水が足りないという単純な理由ではなかったようです。
 クリニック南側にはワスレナグサによく似た花、ムラサキ科のシナワスレナグサ(支那勿忘草)が鮮やかな青い花を咲かせています(写真右)。こちらは昨年の春に種を蒔いたのですが、こぼれ種で増え、今年は春にも咲いていたと記憶するのですが、特別に手をかけることもなく、この時期にも楽しませてくれています。
 シナワスレナグサは一年草で、シュウメイギクは多年草。種を蒔いてから花が咲いて枯れるまでに1年の一年草が、2年目に種を蒔くことなく咲き続け、一方で、種を蒔いて株ができ、数年間咲き続けるはずの多年草が、手をかけてもうまくいかずです。何事も上っ面だけ見ていては、思うようにいきません。医療も然り、常に物事の本質を見据えることが大切ですね。


2016年9月

 朝晩に、蝉の音にかわり秋の虫の声を聞くようになり、クリニックの庭の様子も少しずつ変化が見られます。
 クリニック南側には、少し涼しげな印象のピンクの花、ハナトラノオ(花虎の尾)が咲いています(写真左)。長い花穂を有する植物にトラノオの名があるようですが、漏斗状の花が四方に規則正しく並ぶ美しい姿から、花トラノオと呼ばれるのでしょうか。昨年、近隣のかたに頂いて植えたものなのですが、確かにお薦めだけあって綺麗な花です。
 クリニッック東側、サツキの前面には、白い6弁花、タマスダレ(玉簾)が咲き始めました(写真右)。白い花を玉に、葉が集まっている様子を簾に例えているようで、確かにその様子が見てとれます。雨の後に一斉に咲くため、英名はrain lilyと涼しげな命名です。こちらは、クリニックの玄関がサツキだけでは寂しかろうと開院当初に植えたものですが、1年毎に花つきがよくなり、季節感を出してくれています。
 やり始めて気づくのですが、植物を育てると虫対策が大きな課題となります。この点で今年は結構苦労しているのですが、今回のハナトラノオは幸い虫がつきにくく、彼岸花科のタマスダレも有毒物質を有するため害虫がつきません。相手から見て、手がかからないというのは、ありがたいことで、私たち自身も手がかからない人であるよう努力せねばなりませんね。


2016年8月

 蝉の鳴き声、スイカ、プール、高校野球、例年どおり夏真っ只中。今年は夏の定番、アサガオの種をクリニック北側に蒔いてみました。双葉が出て、本葉が出て、つるが伸びて、小学生の夏休みの課題のように、毎日観察しています。膨らんだ蕾が、朝日を浴びながら徐々に大きく開く様子を何十年かぶりに見ました(写真左)。朝の美人の顔にたとえた朝の容花(かおばな)がアサガオの意味とのことです。英語ではMorning glory、朝の栄光、昼にはしぼんでしまう、栄光は続かない、という意味なのでしょうか。少し切なくもなりますが、翌日にはまた新しい花が咲きます。
 写真右はクリニック東側に咲く、穂状の小さな紫色の花、ヤブラン(藪蘭)です。開院時から南側にあったのですが、植え替えたらようやく花がつきました。実は、薮などの日が差さない場所でも育つからヤブランというようで、日当たりがよすぎたのかもしれません。学名のLiliope(リリオペ)は、昨年2月に本稿で紹介したギリシア神話の美少年ナルキッソスの母の名にちなむとのこと。毎月勉強してきたことが繋がって小さな喜びを感じました。
 種蒔きから3カ月で咲いたアサガオ、開院から3回目の夏で咲いたヤブラン、2つの夏の花を紹介しました。暑い夏の一服の清涼剤となれば幸いです。


2016年7月

 7月に入って強い日差しを感じるようになりましたが、クリニックの庭には暑さに負けずと元気な花々が咲いています。
 写真左は、クリニック南側の朝日を浴びたオミナエシです。小さな黄色い花が力強く咲いています。オミナエシ(女郎花)は、美女をも圧倒する美しさという意味からの命名との説もあります。万葉にも多く詠われ、秋の七草の1つで、煎じたものを敗醤(はいしょう)といい、解熱や消炎効果があるようです。
 写真右は、同じく南側に咲くキク科のエキナセアです。薄紫色の特徴的な花が強い印象を与えています。和名をムラサキバレンギク(紫馬簾菊)といい、時が経つと花が垂れ下がる姿が、江戸の町火消しの纏にぶら下がる馬簾に似ているからとか。エキナセア(Echinacea)は、ハリネズミを意味するギリシア語エキノース(echinos)が起源のよう。目の付け所と感覚の違いでしょうが、私には和名の語源の方が風情を感じます。エキナセアは、北米の先住民が治療薬として使っていた事実をもとに、免疫能を高める成分を有することが実証されているようです。

 植物を治療薬として生かした昔の人たちの生活力にはただただ感心させられます。だからと言って、高熱で来院される夏かぜの患者さんにオミナエシやエキナセアは著効しないでしょうから、それらはあくまで心の癒しとして、現代医療の最善を尽くすよう努力してまいります。 


2016年6月

 6月に入り帽子姿や日傘を手にした人を見かけるようになりました。クリニックの駐車場入口には、日本原産のピンク色のサツキが咲いています(写真左)。開院直後の2014年5月に当欄でご紹介して以来となります。まだまだ目標のサツキラインとは言えないまでも、当時の疎らな様子と比べて、たくさんの花が咲くようなりました。当初、ツツジより葉も花も小さい蛍光ピンクのサツキにこだわって植えた経緯もありますが、咲く時期にも若干の違いがあり、ツツジの春と異なり、この時期、陰暦の5月に咲くサツキは夏の季語になるようです。

 クリニック玄関横には、南アフリカ原産の真っ白なカラーが咲いています(写真右)。ウエディングブーケにも用いられる白い美しい姿が、襟(カラー)に似ていることからの命名とも、ギリシア語の「美しい」を意味するカロス(Kalos)に由来するとも言われます。和名は海芋(かいう)といい、海を渡ってきた芋という意味。花は中心の黄色い棒状部分で、花に見える白い部分は、里芋科に特有の仏炎苞(ぶつえんぼう)というそうです。
 ピンクのサツキ、真っ白なカラー、入口に咲く花々が、少しでも来院される患者さんの癒しとなればと思っています。


2016年5月

 5月に入り、クリニックの庭はたくさんの花で賑わっていますが、その中から2種類の白い花を紹介したいと思います。
 写真左は、クリニック北側に咲くスズラン(鈴蘭)です。小さな白い花は、まさに鈴の形をしています。でも、蘭科ではなく、ゆり科の植物。見た目によらず有毒ですが、花言葉は「再び幸せが訪れる」で、ヨーロッパでは5月の花として愛されているようです。写真左上に、春を満喫させてくれたピンクの芝桜を差し色として撮影しました。
 写真右は、クリニック北側に咲くフランネルフラワーです。花や葉や茎のふわふわした細かい毛が、毛織物のフランネルのようなのでその名があります。花言葉の「高潔」は、白い10枚の萼の中心に、本当の小さな花が品のよい盛り上がりを形成しているからでしょうか。差し色に、オレンジのナスタチウム。他の植物によい影響を与えるコンパニオンプランツの一種で、アブラムシなどを遠ざけてくれますが、毒もなくサラダに入れてもよいみたいです。

 差し色とは、基本色に対する色のアクセントです。通常、医療機関は白色を基調としています。当院では、病気の癒える様子をイメージしたブルー(クリニックカラー)を、院内の差し色としています。少しでも患者さんの心の癒しになればと思うところです。 


2016年4月

 新しいランドセルや制服を目にする4月に入り、たくさんの花が咲き始め、クリニックの庭も賑やかになってきました。
 クリニック北側には、イギリス(ウェールズ)の国花、スイセン(写真左)がまるで登校、登園するお子たちのように列を作っています。花の中心のラッパ型の副冠がより元気な感じを印象付けますが、そのイメージとは異なり有毒な植物です。学名(Narcissus)も昨年2月にご紹介したようにギリシア神話の美少年ナルキッソスの悲しい伝説に由来し、花言葉は「うぬぼれ」。
 また、クリニック北側では、アルメリアの国花、アネモネ(写真右)が春の装いを彩り豊かにしています。早春の風が吹く頃に咲くアネモネは、ギリシア語の「風」を意味するアネモス(anemos)を語源とします。このアネモネも、ギリシア神話の美少年の悲話に関わりを持ち、美の女神アフロディーテが、愛する美少年アドニスから流れ出る血からアネモネを咲かせたとか。ヨーロッパでは美しさとはかなさの象徴とされ、花言葉は「はかない夢」。
 そういえば、日本の国花、桜の花言葉も、短命なことからネガティブな意味を含みます。まあ、あまり感傷的にならず、素直に春の花を楽しめたらいいですね。


2016年3月

 2014年3月4日の開院以来、早いもので2年が経ちました。少しずつ春の訪れを感じるこの時期、クリニックの庭木にも変化を認めています。

 クリニック北側には、クリスマスローズ(写真左)が咲いています。もともとはクリスマス時期に咲くバラに似た花ということからの命名ですが、実際には今の時期に開花する品種が多いようです。写真は、花を少し上向きにして撮影したものですが、実際の花は下向きで、一見わかりづらく、足を止めて、じっくり眺めるとその存在にはじめて気づきます。
 そして少しファインダーを横へずらすと、つくしのような植物、ムスカリ(写真右)を目にします。青い花がぶどうの房のように咲くから、英名はグレープヒヤシンス。ムスカリはギリシャ語のムスク=麝香(じゃこう)が語源ですが、どうも甘い香りなどないようです。
 春は出会いと別れの季節。開院して2年、それぞれの事情でクリニックを後にしたスタッフもいますが、皆、思い出にと花木を残してくれています。このムスカリもその1つ。ついつい忘れがちですが、誰しも多くの人に支えられて今があるものです。先ばかり見ずに、時には、足を止めて、足元をじっくり眺めないといけませんね。


2016年2月

 暖かいお正月が過ぎたあとは、一変して寒い日が続き、クリニックのある北名古屋市にも2度雪が積もりました。そんな日は、早朝から慣れない雪かきです。スタッフも手伝ってくれ、開院時刻には患者さんの足元を確保できました。これもチーム医療の一貫と、仲間の存在に改めて感謝です。

 折しも、クリニック北側には、蝋梅(ロウバイ)が昨年より多くの花をつけ、花の少ないこの時期を少し活気づけてくれています。寒い冬にその花が、甘い香りをもたらすからか、英名はWintersweet。雪化粧を纏った蝋梅もなかなか品のいいものです(写真左)。
 蝋梅の根元には、スノードロップ(Snowdrop)という、小さな雪のしずくのような花が咲いています(写真右)。学名Galanthus nivalisは、雪の時期の乳白色の花という意味だそうです。すべてがしっくりくる命名と感じました。
 日々の医療もまっしろな白衣を纏い、品よく実践していけたらと思っています。


2016年1月

 新年おめでとうございます。
 たいへん暖かいお正月で穏やかに2016年が始まりました。今年も毎月、私(院長)の所感を添えてクリニックの庭木のご紹介をさせていただけたらと思います。
 まずは、古来正月の縁起物、千両(写真左)と万両(写真右)から。クリニックの南北に植えてありますが、写真は北側のものです。ともに半日陰を好むとあって、南側より北側の方が、綺麗な赤い実をつけています。植物も人の身体と同じで環境因子が大切なことを改めて実感します。
 千両、万両の名は実の数の違いに因りますが、同様に赤い実をつける百両、十両、一両と呼ばれるラインナップの存在はあまり知られていないかもしれません。このうち一両は、公式和名を蟻通(アリドオシ)と言い、
「千両、万両、蟻通(有り通し)」
と揃うと本当に縁起がよいようです。昔の人は洒落たことを言うものです。そこまで気がつかなかったのは、若干の手落ちだったでしょうか。本業の医療の方では、手落ちのないよう気を引き締めまして、年頭の挨拶とさせていただきます。


2015年12月19日

 風強い快晴の土曜の午後。ちょっと早いクリスマスプレゼント。
クリニックにパンキング隊が来てくれました。
パンキングとお姉さんによる歌と踊りの素敵なステージでした。
みんなと楽しくお話もしてくれました。仲良く撮影会もできました。
集まってくれたよい子のみなさん、そしてご父兄の皆様、寒い中のご参加ありがとうございました。

 


2015年12月

 今年も残すところあと1カ月。クリニックは開院後2年目を迎え、右往左往しながらあっという間に季節が移り変わりました。

 クリニック南側には、秋の七草の1つ藤袴(フジバカマ)が遅ればせながら咲いています(写真左)。小花が少しずつ咲くのに因み、花言葉は「遅れ」「躊躇」。この1年、まだやり残したことはないのかと問われているような気がします。奈良時代に中国から渡来したと言われ、かつては野原に群生していたそうですが、環境省レッドリスト2015では、準絶滅危惧種に指定されています。
 一方、世の中では、近年の繁殖種とも言うべき、電飾の花、イルミネーションが師走の街を賑わしています。ささやかながら、クリニック北側にも咲かせてみました(写真右)。私も個人家を電飾するいわゆるイルミネーターの仲間入りです。イルミネーションの起源は、16世紀にドイツ人ルターが木にロウソクを飾ったことに始まり、19世紀に白熱電球を発明したアメリカ人エジソンが電球を飾りました。日本では遅れて20世紀に入ってからで、21世紀の今は繁殖期ですが、いずれ絶滅危惧となるのでしょうか。そんな先のことより、まずはやり残しのないように、この1年を締め括らないといけませんね。


2015年11月

 11月に入って寒さが増し、クリニックを賑わす花々も寂しくなりました。当欄にはいつも早朝に撮影した写真をアップしていますが、今回は日中の写真です。

 クリニック北側に昼間だけ青紫色の竜胆(リンドウ)が咲いています(写真左)。釣り鐘型の花は、日光を受けて開花し、夜は閉じるのです。改めて植物が生きていることを感じます。根は竜の胆汁ほど苦い生薬の竜胆(りゅうたん)。花言葉「正義」「勝利」は、その薬効により病気に打ち勝つことに因むそう。健康と長寿を願って贈り物にするのも頷けます。

 同じくクリニック北側に秋の始まりから咲き始めた秋明菊(シュウメイギク)が、もう疎ら。終わった花の後に球状の花芯が残り、それが割れて白い綿毛が現れました(写真右)。季節の移り変わりを告げています。今年の秋明菊、昨年掲載したほどには咲き揃わずで、理由は暑い夏に水撒きを少しサボったから。やっぱり植物は生きているのです。猛暑に、花言葉である「忍耐」を秋明菊に強いてしまいました。手を抜けば、いい結果がついてこないのは頷けます。私たちの行う医療においてはもちろんのこと、肝に銘じて。


2015年10月

「秋海棠 西瓜の色に 咲きにけり」 芭蕉

秋の季語として詠まれる秋海棠(シュウカイドウ)が、西瓜(スイカ)のような?ピンク色の花を咲かせ、クリニック入口付近にひっそりと佇んでいます(写真左)。秋に、海棠(バラ科のピンクの花)に似た花を咲かせるから秋海棠。花弁2枚と萼2枚からなる花は、とても柔らかな感じを与えています。葉は左右非対称なハート型で、花言葉は「片思い」とはなるほど。それ以外には「親切」「丁寧」と私たちにとって大切な意味も込められています。
「吾も亦(われもまた) 紅なりと ひそやかに」 虚子

七草には含まれないものの日本の秋を代表する吾亦紅(ワレモコウ)が、クリニック南側でひそやかに秋の日差しを浴びています(写真右)。小さくも「我も紅である」と自己主張。花が終わった後の暗紅色の小さな萼の集まりが、とても風情を与えています。花言葉は「感謝」「変化」。昨年の開院以来、ずっと支えてくれてきた大切なスタッフの1人が先月末で退職しました。残念ですが、「感謝 」の気持ちでいっぱいです。こうした「変化」にも動じず、今後も「親切」かつ「丁寧」な医療をご提供していきたいと思います。  

2015年10月

2015年9月

 クリニック北側に、暑い夏の日差しの時期からずっと、サマーポインセチアとも呼ばれる猩々草(ショウジョウソウ)が咲いています(写真左)。多数の黄色い小花周囲の苞葉(ほうよう)が鮮やかな朱色にかわり、緑色との間に美しいコントラストを演出しています。猩々は能の演目にもある、赤い髪をしたお酒好きの獣で、名古屋南部では健康祈願として猩々人形が子供たちを追いかけ回します。花言葉「良い仲間」は、花が集まって咲くからでしょうか。チーム医療と言われるように私たちの仕事は一人ではできませんが、幸い良い仲間に恵まれてありがたいことです。
 クリニック南側には、秋の訪れを告げるように、萩(ハギ)が咲き始めました(写真右)。花は赤紫色で蝶の形を呈し、なるほど万葉集に最も多く詠まれた植物らしく、日本人の心を掴む佇まいを感じます。その名は、古い株からたくさんの芽を出す様子を表す「生え芽(はえき)」に由来するとのこと。秋の七草の一つで、くさかんむりに「秋」とまさに文字通りの季節感。花言葉「思案」は、その佇まいからでしょうか。シアン(Cyan)と言えば、三原色の一つ、クリニックカラーの明るい青色。萩をクリニックの木にしようか、良い仲間と思案してみます。


2015年8月

 連日の猛暑を吹き飛ばすように、クリニック北側の百日紅(サルスベリ)の赤い花が、夏の青い空に向かい、白い外壁を背景に綺麗なコントラストを演出しています(写真左)。あいかわらず猿が登ったら滑る前に折れてしまいそうな幹ではありますが、背は昨年よりぐんと伸び、じつは幹もひと回り太くなったように感じます。

 クリニック南側には、色づく前の鬼灯(ホオズキ)の実を見つけました(写真右)。じきにオレンジ色になるはずですが、提灯のように袋状になった萼(がく)の中は、ご存知のように空洞で、赤い実がひとつだけ入っています。見かけのわりに中身がないから、花言葉は「偽り」「ごまかし」だとか。

 クリニックも開院以来1年半が経ち、少しは背も幹も成長したかなと思いながらも、中身(中味)がないと皆様からご批判いただかないよう身を引き締めまして、暑中見舞いのご挨拶とさせていただきます。


2015年7月

 クリニック北側の片隅に、米粒大の水引(ミズヒキ)の花が咲いています(写真左)。近づいてよく見ないと気がつかない小さな花で、花びらに見えるのは、赤3枚、白1枚の萼(がく)で、その名は、祝儀袋の紅白の水引に例えて付けられたようです。茶室などに飾られるように、和な心を感じさせてくれます。
 一方で、百合(ユリ)の大輪がクリニック南側を賑わせています(写真右)。百合の6枚の花びらも、外側3枚だけは色づいた萼のようで、触ってみると、確かに厚みに違いがありました。その名は、細い茎に大きな花が「揺り」うごく様子から付けられたとも言われます。うちの百合は、力強く真っ直ぐ上向きに咲いているので、その勢いを感じられる角度で撮影してみましたが、こちらは洋風なイメージ。現代医学は西洋医学が礎になっていますが、人種や文化の違いを認識し、今後も、日本風な考えを常に取り入れた最良の医療を探求していきたいです。


2015年6月

 6月に入り汗ばむ陽気となってきました。クリニックには小さな草花が咲いています。

 写真左は、北側の河原撫子(カワラナデシコ)。ピンクの可憐な花で、花弁の先は細かく切れ込んでいます。別名は外来種と区別して、大和撫子。その清楚な姿から、日本人女性を称されるのはご存知のとおり。この時期から咲いていますが、昨年紹介した桔梗とともに秋の七草の1つで、万葉集の山上憶良の歌にその起源があるようです。
 写真右は、南側の矢車菊(ヤグルマギク)。浮かぶように青い花が咲いています。通常は端午の節句前に咲く花で、その名は、こいのぼりの矢車に似ていることに由来しますが、種を蒔くのが遅かったので今頃の開花になりました。青い花の色に因むとされる花言葉は、delicacy(繊細)。今後も、医療者として常にdelicacyな心を持って患者さんと接することに努めてまいります。


2015年5月
 新緑の候
 青空に新緑が映える季節となりました。この時期の紅葉していないもみじ(かえで)は青もみじと呼ばれ、日本各地に多くの名所があります。クリニック南西角の青もみじ(写真左)も、五月晴れを背景に初夏の清々しい気分にさせてくれています。
 写真右は南側の紫蘭(シラン)。ラン科の植物としては、とても育てやすい品種で、美しい紅紫色の花が咲きました。地下茎は、白及(ビャクキュウ)という有名な漢方の生薬で、出血性胃潰瘍の治療薬として用いられるとのこと。また1つ勉強になりました。


2015年4月

 開院直後の1年前から始めた医療情報とは全く異なる当欄ですが、今年度も毎月当院の花木の紹介をさせていただきたいと思います。

 今月は、昨年と同様に南側の芝桜(写真左)と北側の花桃(写真右)です。
 芝桜が1年分の成長を見せ、南側周囲にピンクの絨毯を形作っています。その名は、芝のような茎に、桜のような花を咲かせるところに由来する芝桜ですが、北米原産とはなんとなく意外です。
 花桃は中国原産で、花桃の咲く春の美しい景色を「柳は緑、花は紅」と詠まれています。うちの花桃はまだまだ貧弱なので、近景で撮ってみましたが、一輪でもなかなかキレイな花です。もともと「柳緑花紅」は、「この世のものは、それぞれ自然の理が備わっている」ことを意味するようです。私たちは、自然に逆らうことなく、あるがままの姿に徹して生きることが大切なのかもしれませんね。


2015年3月

 お陰様で、開院させていただいてから1年が経ちました。開院の折に皆様からお祝いとして頂戴した花の一部を押し花にして待合室に飾っています。写真左は、その1つ、「幸せが飛んでくる」という胡蝶蘭です。いつも多くの皆様に支えていただき、感謝いたしております。
 先月ご紹介した「芽」は水仙で合っていました。成長が早く、花が咲き始めました(写真右)。成長と言えば、来院されるお子さんたちに、その成長の早さを肌で感じさせられた1年でした。雪の中でも春の訪れを告げるから、水仙の別名は雪中花。もう春なのですね。
 スタッフ共々、少しずつ成長を重ね、よりよい医療のご提供をと思う2年目の春です。


2015年2月

 先月ご紹介した蝋梅(写真左)が咲き始めています。まさに黄色い蝋細工が甘い香りとともに春の訪れをと思いきや、まだまだ寒い日が続きそうです。蝋梅は、俳句の世界でも冬の季語。品種もいろいろあり、花の中心部まで黄色一色なので、うちのは素心蝋梅というようです。
 蝋梅のすぐ近くに、3つ並んだ芽を見つけました(写真右)。春を告げる草花の一つ、水仙と思っています。水仙の学名Narcissus(ナルシサス)は、ギリシア神話の美少年ナルキッソスに由来するよう。そのナルキッソスに思いを寄せた森のニンフ(精霊)はエコー。それが私たちの行うエコー(超音波検査)の語源とは知りませんでした。視野を広めることはとても大切ですね。


2015年1月

 謹賀新年

 お陰様で無事に新年を迎えさせていただいております。
 今年も毎月、庭木の状況などをお伝えできたらと思います。
 
 クリニック南側に万両(写真左)が赤い実をつけています。千両との違いは、実が葉の下に垂れ下がるようにつくところです。花言葉は寿ぎ(ことほぎ)、まさに年初めに相応しい縁起物かなと。
 写真右はクリニック北側のロウバイ(蝋梅)です。つぼみをたくさんつけています。きっと来月には黄色い蝋細工のような花々をご紹介できると思います。咲く前からなにですが、花言葉は慈愛心。私たち医療者には最も大切なもの、年頭に誓って、ご挨拶といたします。

 


2014年12月

 12月に入り、寒さが厳しくなりました。花もまばらなので、今月は少し趣をかえて、クリニック南側の千両(左)とオタフクナンテン(右)をご紹介します。いずれも赤と白のコントラストを意識して撮影してみました。千両は正月飾りに使われる縁起木で冬に赤や黄色の実をつけます。花言葉は、可憐、恵まれた才能、富貴……あやかりたいものです。
 また、オタフクナンテンが紅葉して、寂しくなりがちな冬の庭を華やかにしてくれています。実はつけませんが南天の仲間で、「お多福難転」とこれも縁起物。
 少し早いですが、皆様、健康でよいお年をお迎えくださいませ。


2014年11月
 日毎に寒さを感じる季節となりました。クリニック南側と北側に、黄色い花が咲いています。花の少ない初冬に咲く、キク科、常緑多年草の石蕗(ツワブキ)です。茂吉や一茶も詠んでいます。この石蕗で作るのが本当のキャラブキだそうです。
 東側と南側には、時節はずれに芝桜(シバザクラ)がちらほら。芝桜はよく狂い咲きの起こる植物みたいです。花芽に作用する成長抑制ホルモンが、異常気象などにより壊れることが原因とのこと。人のからだも同じような理由で発ガンしたりします。自然に逆らうのは難しいことですが、健康でありたいですね。


2014年10月
 すっかり秋の陽気です。クリニック北東角に可愛らしい印象のピンクの秋明菊がたくさん咲きました。

 秋に菊に似た花を咲かせるから菊の名がつくも、キンポウゲ科に属しアネモネの仲間、英名もJapanese anemone。花言葉を調べてみたら、 忍耐 。病気もそうですが、何事も忍耐強く行かねばいけませんね。


2014年9月
 クリニック北側にサルスベリと彼岸花が咲いています。
 サルスベリは、百日紅(ヒャクジツコウ)とも呼ばれ、この時期3カ月ほど花を咲かせます。うちのサルスベリは、まだ猿が登ったら滑る前に折れてしまいそうにか細い幹ですが、クリニックとともに年々育っていけたらと思っています。
 彼岸花は、曼珠沙華とも言われ、特徴的な美しい花です。学名もギリシア神話の海の女神リコリス。一方で、有毒草としても知られています。彼岸は向こう岸の極楽浄土、まずは、こちら側の此岸(現世)で精進しないと。。。


2014年8月

 暑い日が続く中、クリニック北側にムクゲ(木槿)とクレマチスが咲いています。
 ムクゲは、季語としては秋ですが、この時期、早朝に開き夕方にしぼむ一日花で、次々に新しい花を咲かせてくれます。クレマチスは、英国ではバラのキングに対して、クイーンと称されることから、日本でもつる性植物の女王と呼ばれます。300種もあるようですが、ワインレッドの綺麗な花が咲きました。でも、花びらと思われる部分、実は色のついたがくなんだそうです。

2014.8

2014年7月

 風船様の桔梗のつぼみが、星型に開きました。

 桔梗は秋の七草の1つですが、早咲きが増え、この時期の開花が普通となっているようです。また、期待どおりに白い紫陽花が咲きました。紫陽花の背景にはクリニック南側のキャノピーを南禅寺の水路閣をイメージして撮影してみました。

2014/7/17

2014年6月
 6月に入りクリニック北側の桔梗(キキョウ)と南側の紫陽花(アジサイ)がつぼみをつけました。

 桔梗の根は去痰、排膿効果などを有するサポニンを多く含むことから生薬として用いられています。少し色に拘った紫陽花は白い花を咲かせてくれるはずなのですが、果たして。。。


2014年5月

 クリニック東側のさつきラインのさつきが少し花をつけてくれました。いつの日か一面をピンク一色に染めてくれることを願っています。

2014.5 さつき

2014年4月

 春の訪れとともに、当方クリニックの植栽の花も咲き始めました。

 南側の芝桜(シバザクラ)と北側の花桃(ハナモモ)です。


2014年3月4日(火) 開院致しました。


2014年3月

内覧会のお礼
  2014年3月2日(日曜日)、開院に先駆け内覧会を開催させていただきました。当日は天候にも恵まれたくさんの方々にお越しいただき誠にありがとうございました。また、多くの医療機関、個人、企業の方からは、お花などお祝いをいただきまして、クリニックの中が華やかな雰囲気となりスタッフ一同喜んでおります。
  内覧会に際しまして、ご協力いただきました関係者の皆様にも、この場をお借りして御礼申し上げます。


 

 


2013年12月13日(金)

 ホームページを公開しました。

 

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